今回は、店舗での決済手段に提示に関する発明を紹介します。今日も一緒に勉強しましょう。
従来、クレジットカードやQRコード決済などから決済手段を選択すると利便性が損なわれる問題があります。
この発明では、利用者と店舗の位置情報から、利用者が利用できる決済手段を特定します。これにより、支払いに利用可能な決済手段を利用者に提示することができます。
クレジットカードやQRコード決済などから決済手段を選択すると利便性が損なわれる問題
店舗で決済(支払い)をするときの決済手段が多くあります。例えば、クレジットカード、電子マネー、二次元コード(QRコード)などがあります。
決済手段は、店舗ごとに異なります。また、利用者が支払いに用いることができる決済手段も複数あることがあります。
利用者は、店舗で利用可能な多くの決済手段の中から、支払いに用いる決済手段を選択しなければならず、利便性が損なわれるという問題があります。
利用者と店舗の位置情報から、利用者が利用できる決済手段を特定
この発明の情報処理方法は、支払いに利用可能な決済手段を利用者に提示することができます。
まず、サーバは、店舗で利用できる決済手段と、利用者が利用できる決済手段を記憶します。
次に、利用者の端末の位置情報を使って利用者がいる店舗を特定し、その店舗で利用者が使える決済手段を特定します。
その店舗で利用者が使える決済手段は、その店舗で利用できる決済手段と、利用者が利用できる決済手段に共通に含まれる決済手段として決定できます。
さらに、利用者の端末の位置情報から、利用者が存在する店舗の候補が複数あるときは、利用者に店舗を選択させてから、その店舗で利用者が使える決済手段を特定します。
特定した決済手段が、ユーザに提示されることが可能です。
このようにして、利用者が利用できる決済手段を利用者に提示することができます。
特許第6530119号 株式会社メルカリ
出願日:2018年7月31日 登録日:2019年5月24日
ユーザに対して、支払いに利用可能な決済手段を提示することが可能な情報処理方法を提供する。
【請求項1】
ユーザが利用する第1 情報処理装置と、店舗に設置された第2 情報処理装置であって前記第1 情報処理装置からの決済を受け付ける第2 情報処理装置と通信する、第3 情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記第1 情報処理装置で利用可能な決済手段を記憶するステップと、
前記第2 情報処理装置で利用可能な決済手段を記憶するステップと、
前記第1 情報処理装置の位置情報と前記第2 情報処理装置の位置情報とに基づいて、前記第1 情報処理装置と前記第2 情報処理装置とを利用しての決済に利用可能な決済手段を特定するステップと、
前記特定された決済手段を起動させる指示を前記第1 情報処理装置に送信するステップと、を含み、
前記特定するステップは、各々が異なる店舗に設置された複数の第2 情報処理装置が存在する場合に、前記ユーザの当該複数の第2 情報処理装置のうちの1 つの第2 情報処理装置を選択する操作に応答して、前記第1 情報処理装置から決済を受け付ける第2 情報処理装置を特定し、更に、当該複数の第2 情報処理装置で利用可能な決済手段のうち、当該複数の第2 情報処理装置で共通に利用可能な決済手段を、前記第1 情報処理装置と前記第2情報処理装置とを利用しての決済に利用可能な決済手段として特定する、情報処理方法。
今日のみどころ
店舗で利用できる決済手段を利用者に示すことができる発明です。
ここ数年で確かに、クレジットカード、電子マネー、二次元コードなどのたくさんの決済手段が生まれて、店舗ごとに対応している決済手段が異なるので、選択するのが大変になってきていると思います。それを解決できる発明です。
世の中の状況をよく見ていると、発明の課題や解決方法のネタがたくさん見つかりますよね。そのへんのカンを鍛えていると、発明を作るのが容易になりますね。特許を取る価値があるかどうかという検討は、別途、必要かもしれませんが。
あと、メルカリがこのような特許を取っているということは、メルペイに関連しているからなんでしょうね。