【特許紹介】ネット通販サイトでカスタマイズされたコーディネートを提案する特許発明(富士フイルム)

 今回は、ネット通販でのコーディネートに関する発明を紹介します。今日も一緒に勉強しましょう。

 従来、ネット通販サイトでユーザの好みに合ったコーディネート商品を提案できない問題があります。

 この発明では、ユーザごとにカスタマイズされたコーディネートルールを使ってコーディネートします。これにより、ユーザの好みに合ったコーディネートを自動的に行ってユーザに提案します。

 ニューラルネットワーク学習アルゴリズムを使う例の説明もあります。勉強になります。



 ※特許の本の紹介。
 特許の申請(出願)をする技術者や研究者が知っておかないといけない特許の知識がわかりやすくまとめられている良著です。

ネット通販サイトでユーザの好みに合ったコーディネート商品を提案できない問題

 ネット通販など、インターネット上のサイトでの服飾品などの商取引が行われています。ユーザは、2種類以上の商品を組み合わせ、つまりコーディネートをして、服飾品の商品を購入することもあります。

 ネット通販サイト(ECサイト)では、ユーザが自分に合ったコーディネート商品を探すのが煩雑であるといわれています。

 従来、ユーザの性別などに応じてコーディネート画像を提案する技術がありますが、必ずしもユーザの好みに合ったコーディネート商品を提案することができないという問題があります。

ユーザごとにカスタマイズされたコーディネートルールを使ってコーディネート


 この発明のコーディネート提案装置は、ユーザの好みに合ったコーディネートを自動的に行ってユーザに提案します。

 まず、ユーザのスマホなどの端末上で、ユーザが自分で選択したコーディネート(手動コーディネート情報)に基づいて、コーディネート提案装置がコーディネートルールを生成します。

 コーディネートルールには、ユーザごとのカスタマイズがなされます。

 次に、ユーザが商品(第1の商品)を選択すると、コーディネート提案装置は、上記で生成したコーディネートルールを使って、ユーザが選択した商品(第1の商品)に対してコーディネートされた商品(第2の商品)を選択します。

 そして、コーディネート提案装置は、ユーザが選択した商品(第1の商品)と、コーディネートされた商品(第2の商品)とをユーザのスマホに出力します。

 ユーザは、自分のスマホで、自分が選択した商品(第1の商品)と、コーディネートされた商品(第2の商品)とを一緒に見ることができます。

AI(ニューラルネットワーク学習アルゴリズム)を使用してルールを生成する例


 請求項では、コーディネートルールを生成するアルゴリズムについて細かい限定はありませんが、実施の形態には、ニューラルネットワーク学習アルゴリズムを使用してコーディネートルールを生成するアルゴリズムの例が説明されています。

 階層型ニューラルネットワークの一般的な構成ですが、丁寧に説明されているので勉強になります。

 ニューラルネットワーク学習アルゴリズムの内部の動作を説明するときの参考になります。

 特許第6300677号 富士フイルム株式会社
 出願日:2014年7月31日 登録日:2018年3月9日

【課題】
 ユーザの好みに合ったコーディネートを自動的に行ってユーザに提案することができるコーディネート提案装置及び方法を提供する。
【請求項1】
 電子商取引される商品群に含まれる商品の画像が表示可能なユーザ端末とネットワークを介して通信を行い、前記商品群に含まれる第1 の商品と該第1 の商品と組み合わされる前記商品群に含まれる第2 の商品とからなるコーディネートされた商品を示すコーディネート画像を前記ユーザ端末に提示するコーディネート提案装置であって、
 前記ユーザ端末での手動操作により手動コーディネートされた商品の組み合わせを示す手動コーディネート情報を、前記ユーザ端末との通信により収集するコーディネート情報収集部と、
 前記コーディネート情報収集部により収集した手動コーディネート情報に基づいてコーディネートルールを生成するコーディネートルール生成部と、
 前記ユーザ端末の操作に基づいて前記商品群に含まれる第1 の商品を取得する商品取得部と、
 前記商品取得部が前記第1 の商品を取得すると、前記第1 の商品と前記コーディネートルール生成部により生成されたコーディネートルールとに基づいて前記商品群から前記第1 の商品に対してコーディネートされた1 又は複数の第2 の商品を選択する商品選択部と、
 前記商品取得部が取得した前記第1 の商品の画像と前記商品選択部が選択した前記第2の商品の画像とを、前記ユーザ端末で同時に観察可能に前記ユーザ端末に出力するコーディネート画像出力部と、を備え、
 前記コーディネート情報収集部により収集される手動コーディネート情報は、該手動コーディネート情報を提供したユーザを特定するユーザ情報を含み、
 前記コーディネートルール生成部は、前記コーディネート情報収集部により収集した手動コーディネート情報を前記ユーザ情報によりユーザ毎に分類し、分類したユーザ毎の手動コーディネート情報に基づいてユーザ毎にカスタマイズした個人コーディネートルールを生成し、
 前記商品選択部は、前記ユーザ端末を操作しているユーザのユーザ情報を取得すると、前記取得したユーザ情報により特定されるユーザに対してカスタマイズされた前記個人コーディネートルールを前記コーディネートルール生成部から取得し、前記第1 の商品と前記取得した前記個人コーディネートルールとに基づいて前記商品群から前記第1 の商品に対してコーディネートされた1 又は複数の第2 の商品を選択するコーディネート提案装置。

今日のみどころ

 ネット通販サイト(ECサイト)で選択した商品によくあう、かつ、自分好みの商品を提案してくれるサービスに利用できそうです。

 ネット通販サイトでは、商品がたくさんあって便利ですが、たくさんすぎて自分の好みにあう商品を探すことが難しくなっている面もあります。こういう場合に役に立ちそうですね。

 特許的な観点では、請求項1がとても長い。それほど複雑な処理ではないと思うので、もう少し短くこともできそうな内容です。

 もしできそうな人は、同じ内容で少し短めに書くとすればどうのようにできるか考えてみるのもよいかもしれません。よい練習になります。