【対処法】アメリカからきたPDFファイルを印刷できないとき/リーガルサイズを印刷する

 アメリカ(US)の特許事務所から送られてきたPDFファイルを印刷できないということがあり、解決したのでシェアします。

 特許事務所では、外国と電子ファイルのやりとりをすることがあります。日本だけで電子ファイルを扱っていると発生しにくい問題にも遭遇します。

 同じような現象に遭遇した方、この方法で解決できるかもしれませんので見てみてください。

 私は特許事務所で働いていて、パソコンやOA機器関係の相談を受けることも多いです。そのつどいろいろと調べているうちに詳しくなってきました。お役に立てればと思ってシェアします。



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アメリカ(US)からきたPDFファイルの用紙サイズがリーガルサイズのとき

 PDFファイルには、そのPDFファイル自体の用紙サイズの設定があります。

 日本だと、パソコンで扱う文書の用紙サイズは、A4サイズが大半で、業界によってはB5サイズがあるくらいだと思います。

 アメリカなど欧米の国では、リーガルサイズ(Legal)が使われることが多いようです。これがこの問題の発端になります。

 ぱっと見たところ、リーガルサイズはA4サイズと似たようなサイズに見えるので気づかないことも多いです。

 文書の用紙サイズは、PDFファイルを閲覧するソフトで確認できます。アドビのアクロバットリーダ(Adobe Acrobat Reader)の場合、そのPDFファイルを開いているときに「ファイル」の「プロパティ」を参照して、ページサイズを確認します。

 ページサイズが「215.9 x 279.4 mm」になっていればリーガルサイズです。リーガルサイズを含めて、代表的なものを以下にあげておきます。似たような数字なので、間違えそうですよね。

  • リーガル 215.9 x 279.4 mm
  • A4 210 x 297 mm
  • B5 182 x 257 mm

アクロバットリーダがPDFファイルをリーガルサイズで印刷しようとする→できない

 アクロバットリーダでPDFファイルを印刷しようとするときに、PDFファイルのページサイズに合わせて用紙を選択する設定になっていると、印刷ができないことがあります。

 日本ではふつう、リーガルサイズの用紙が使われないので、プリンタがエラーを出して止まります。

 私が働いている特許事務所では、オフィス用の複合機を使っていますが、リーガルサイズの用紙は使わないので、上記の設定だと複合機がリーガルサイズの用紙がないというエラーメッセージを表示して止まります。

リーガルサイズのPDFファイルを印刷するための対処法

 リーガルサイズのPDFファイルを印刷するための対処法は、アクロバットリーダの「PDFのページサイズに合わせて用紙を選択」のチェックを外すことです。このチェックは、印刷メニューの「ページサイズ処理」の中にあります。これだけ。

 あとは出力用紙サイズの設定で、例えば「A4」を選べばA4サイズの用紙で印刷されます。

 アクロバットリーダはけっこう細かい設定がたくさんあって、うまく動かないときにいろいろな設定をいじってしまうことがありますよね。なので、知らないうちにチェックが入っていることもあります。

 あと、印刷時に変なサイズで印刷されるというような問題の対処法として、この項目のチェックをいれるという解決法方があるようです。過去にこんな問題があった人は、チェックが入っているかも。

 チェックが入っていたら外す。これだけです。

リーガルサイズはアメリカの公文書のサイズ

 リーガルサイズはアメリカの公文書のサイズになっているので、アメリカの特許庁(USPTO)とやりとりする文書ファイルはリーガルサイズになっています。

 実は、アメリカの特許公報もリーガルサイズになっています。

 アメリカの特許公報を印刷したいときに印刷できない、という場合も、上記の対処法が役に立つ可能性があります。

今日のみどころ

 パソコンやプリンタ(複合機)まわりの設定は、複雑化してけっこう細かくなっているので、わからない場合も多いです。

 まずはちょっとググって、それでもわからない場合は担当者に相談して、さくっと解決しましょう。