すれ違い通信時の条件判断で所望のコンテンツだけを受信する特許発明 三共

図25

 従来、すれ違い通信で、ユーザが所望しないコンテンツデータをすれ違い通信で受信してしまうという問題があります。

 この発明では、すれ違い通信で受信した相手の履歴情報が条件をみたすときだけコンテンツを受信するようにしています。これにより、望まない端末からコンテンツを受信しないようにすることができます。

ユーザが所望しないコンテンツデータをすれ違い通信で受信してしまう

 スマホなどの端末が、その近くにいる端末との間でコンテンツデータをやりとりする「すれ違い通信」が利用されています。

 すれ違い通信は、さまざまな用途で利用されていますが、一例として、スロットマシンを利用したユーザが、そのユーザの端末同士ですれ違い通信をしてコンテンツデータをやりとりする使い方があります。

 しかし、従来のすれ違い通信では、ユーザが所望しないコンテンツデータを相手の端末が送信してきた場合でも、そのコンテンツデータを受信してしまうという問題がありました。

すれ違い通信で受信した相手の履歴情報が条件をみたすときだけコンテンツを受信

図1


図26

 この発明では、受信する側の端末は、予め、どのような端末からコンテンツを受信するかを示す条件を保有しています。例えば、ゲーム数が5000を超えているユーザの端末からコンテンツを受信するというような条件です。

 そして、端末は、すれ違い通信のときに、スロットマシンを利用した履歴を示す情報とコンテンツを受信します。スロットマシンを利用した履歴は、特許では「遊技履歴」とよばれています。

 端末は、送信した側の端末のスロットマシンを利用した履歴が、予め定めていた条件を満たす場合に、そのコンテンツを受信します。一方、送信した側の端末のスロットマシンを利用した履歴が条件を満たさない場合には、そのコンテンツの受信を拒否します。

 このようにして、望まない端末からコンテンツを受信しないようにすることができます。

 特許第5959810号 株式会社三共
 出願日:2011年7月13日 登録日:2016年7月1日

【課題】
遊技者が所望しない有用コンテンツの授受が実施されてしまうことを防止することのできる携帯端末を提供する。
【請求項1】
 遊技者が携行可能とされ、所定範囲内に存在する他の遊技者が携行する携帯端末との無線データ通信を行う無線データ通信手段と、該無線データ通信手段により他の携帯端末との間において無線データ通信が可能であるときに、該携帯端末と有用コンテンツの授受を行う携帯端末であって、
遊技を行ったことに基づく遊技履歴に関する条件であって、有用コンテンツの利用を許諾する利用条件を記憶する利用条件記憶手段と、
前記無線データ通信が可能である他の携帯端末から、該携帯端末を携行する遊技者の遊技履歴を特定可能な遊技履歴情報と前記有用コンテンツとを、前記無線データ通信手段を介して受信する通信処理手段と、
前記通信処理手段にて受信した遊技履歴情報から特定される遊技履歴が、前記利用条件記憶手段に記憶されている利用条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
を備え、
前記判定手段により利用条件を満たすと判定されたことを条件に、前記通信処理手段にて当該遊技履歴情報とともに受信した有用コンテンツの利用を許諾する
ことを特徴とする携帯端末。

今日のみどころ

 すれちがい通信のときに、相手から送られてくるデータをすべて受信するのではなく、相手の履歴情報が条件を満たす場合のみ、受信するようにするアイデアです。けっこうシンプルです。

 発明のポイントがシンプルなわりに、明細書のボリュームが大きいです。そして、実は、発明のポイントが記載されているのは、明細書の終盤の少しの部分だけなのです。こういう文献を読むときは、発明のポイントが書かれているのがどこなのかを見つけてから、そこを集中的に読むようにしないといけません。

 ボリュームのある明細書を読むときには注意しましょう。

 ちなみに、特許の文献では、スロットやパチンコのことを遊技機という言葉で表現します。