【特許紹介】任意の場所で仮想試着できてユーザのスマホに仮想試着の画像を送信できる特許発明(東芝)

 今回は、仮想試着に関する特許を紹介します。今日も一緒に勉強しましょう。

 従来、仮想試着の装置が設置されている場所でしか仮想試着できない問題があります。

 この発明では、試着者の画像と衣服の画像の合成位置を示す情報をサーバから端末に送信します。このようにして、上記の問題をクリアし、仮想試着の装置が設置されている場所以外でも仮想試着できるようになります。

仮想試着の装置が設置されている場所でしか仮想試着できない問題

 衣服を購入する前に、購入する衣服を着てみる、試着をすることがあります。最近は、仮想的に試着をする「仮想試着」というサービスがあります。

 仮想試着のサービスでは、人を撮影した画像に、試着したい服の画像を合成することで、その人がその服を試着(着用)した場合の画像を合成して表示する技術です。

 しかし、従来では、仮想試着のサービスを受けるには、仮想試着のための装置が設置されている場所にユーザが行く必要があり不便であるという問題がありました。

試着者の画像と衣服の画像の合成位置を示す情報をサーバから端末に送信


 この発明の仮想試着システムでは、撮影装置とサーバと端末が使われます。撮影装置は、ショーウィンドウや空港内のラウンジなどに設置される想定です。端末の一例はユーザのスマホです。

 撮影装置が、試着者を撮影して、試着者が写った画像を取得し、サーバに送信します。また、撮影装置は、合成位置を示す情報をサーバに送信します。

 合成位置を示す情報というは、例えば、奥行きが分かるカメラで取得できる情報(デプスマップ)から得られる、試着者の体型の情報です。

 サーバは、撮影装置から受信した画像と、合成位置を示す情報を受け取ります。そのあと端末から仮想試着の要求を受けると、画像と合成位置を示す情報を端末に送信します。

 端末は、サーバから画像と合成位置を示す情報を受信して記憶します。端末は、受信した画像と情報を用いて、試着者が衣服を試着している合成画像を生成して表示します(請求項2)。

 合成画像は、ユーザ自身が試着対象の衣服を着用している画像になっています。このようにして、ユーザは、実際にはその衣服を着用することなく、自身がその衣服を着用している画像を得ることができます。

 このようにして、仮想試着の装置がある場所でしか仮想試着できないという従来の問題をクリアできます(撮影装置がある場所に行く必要はあると思いますが)。

 特許第6392114号 株式会社東芝
 出願日:2014年12月25日 登録日:2018年8月31日

【課題】
任意の場所で仮想試着サービスの提供を受けることが出来る、仮想試着システムを提供する。
【請求項1】
 予め定めた場所に設置された第1端末と、前記第1端末に接続されるサーバ装置と、前記サーバ装置に接続される携帯可能な第2端末と、を備えた仮想試着システムであって、
 前記第1端末は、
 試着者の試着者画像を取得する取得部と、
 前記試着者画像における、衣服画像の合成位置を示す合成位置情報を算出する第1算出部と、
 前記試着者画像と、前記合成位置情報と、を含むユーザ情報を前記サーバ装置へ送信する第1送信部と、
 を備え、
 前記サーバ装置は、
 衣服画像を含む第1情報を予め記憶した第2記憶部と、
 前記ユーザ情報を前記第1端末から受信する第2受信部と、
 前記第2端末から仮想試着の実行要求信号を含む第2情報を受け付けたときに、該第2情報の送信元の前記第2端末へ、前記ユーザ情報と、前記衣服画像と、を含む第3情報を送信する第2送信部と、
 を備え、
 前記第2端末は、
 前記サーバ装置へ前記第2情報を送信する第3送信部と、
 前記サーバ装置から前記第3情報を受信する第3受信部と、
 受信した前記第3情報を記憶する第3記憶部と、
 を備えた、
 仮想試着システム。

今日のみどころ

 実際に着替えることをせずに衣服を着た画像を合成する仮想試着技術の発明です。実際に着替えることなく、簡単にいろいろな服を試着できるので便利です。

 実際に試着するのは大変ですが、仮想試着なら、いくらでも試着してみることができるので、実は自分はこういう服が似合うという気づきが得られるかもしれません。

 この発明では、さらにその合成画像をユーザのスマホにダウンロードできるところがポイントです。

 なお、「合成画像を生成する」が請求項2にあり、つまり、請求項1は、合成画像を生成しない場合も含んでいます。広い権利範囲を狙う工夫がなされていることがわかります。勉強になります。