ネット出品する商品撮影時に適切な写真撮影をアシストする特許発明(メルカリ)を紹介

図3

 今回は商品画像に関する発明を紹介します。メルカリの発明です。

 従来、ネットオークションなどに出品する商品画像が不適切になる問題がありました。

 この発明では、商品撮影時に撮影アシスト情報を表示して適切な写真撮影をアシストします。これにより、適切な商品画像をとることができます。

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ネット出品する商品画像が不適切になる問題

 従来、ネットオークションなどにユーザが商品を出品し、販売することが多くなっています。

 その場合、出品する画像をユーザ自身が撮影してアップロードすることになりますが、ユーザが保有する携帯端末で手軽に写真画像を取得したいというニーズがあります。また、購入者が商品を購入したいと思うように、適切な写真画像を取りたいというニーズがあります。

 しかし、従来技術では、ユーザ本人の観点で撮影するしかなく、適切な写真画像をとることができないという問題がありました。

商品撮影時に撮影アシスト情報を表示して適切な写真撮影をアシスト

図1


図4

 この発明のシステム(商品出品支援システム)では、出品する商品のカテゴリをユーザが選択すると、そのカテゴリに応じて写真撮影をアシストする撮影ガイド情報を出力します。

 撮影ガイド情報というのは、例えば、ハンドバッグの商品であれば、正面から撮影しましょう、底面から撮影しましょう、傷や痛みを大きく撮影しましょうというような案内情報です。

 また、出品する商品の商品情報をユーザが入力すると、その項目数をカウントし、カウントされた項目数に応じて、出品対象の商品の販売金額の候補(または査定額)を出力します。

 このようにすることで、ユーザは、販売する商品の適切な写真画像をとって提供することができます。また、販売金額を認識しながら写真を登録し、最終的に商品を安心して出品することができます。

 特許第6315636号 株式会社メルカリ
 出願日:2017年6月30日 登録日:2018年4月6日

【課題】
ユーザが保有する携帯端末等で商品出品のための写真撮影をする際に、撮影アシストのための撮影ガイド情報を出力し、かつ、複数回撮影する場合に、前回のガイド情報及び当該撮影ガイド情報に対応する撮影画像をふまえて次の撮影ガイド情報を出力することができる、商品出品支援システム、商品出品支援プログラム及び商品出品支援方法を提供する。
【請求項1】
 出品対象の商品の分類を示すカテゴリー情報の選択を受け付ける受付部と、
 前記カテゴリー情報に基づいて、ユーザに対して撮影をアシストするための撮影ガイド情報を出力する出力部と、
 前記出力された撮影ガイド情報に対応付けて、出品対象の商品の撮影指示を受け付ける撮影部と、
 前記撮影ガイド情報及び前記撮影部により撮影された出品対象の商品を表す画像情報を記憶する記憶部と、を備え、
 前記受付部は、さらに、前記出品する商品の商品情報の入力を受け付けて、該入力された商品情報の項目数をカウントし、
 前記出力部は、前記記憶部に記憶された前回の前記撮影ガイド情報又は前記画像情報の少なくともいずれか一つに基づいて、次の撮影をアシストするための新たな撮影ガイド情報を出力し、前記カウントされた項目数に基づいて、出品対象の商品の販売金額候補又は査定額を出力する、商品出品支援システム。

今日のみどころ

 「スマホでかんたん フリマアプリ」のメルカリの発明です。メルカリで商品を出品するときの写真撮影のガイドと出品のときの査定額が表示されるようになります。

 このような表示があると、商品の状態がわかりやすくなるので、買う方も買いやすくなって良いと思います。結果的にメルカリももうかりますね!

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