ゴルフの開催人数に達しない場合に別サイトの予約と合算する特許発明(楽天)を紹介

図1

 今回は、ゴルフの予約サイトに関する発明です。楽天の発明です。

 従来、1人予約の最小開催人数に達しない場合、開催が成立しない、または、予約変更しないといけないという問題がありました。

 この発明では、予約サイトでゴルフプランの開始の24時間前に開催が成立しない場合に、別の予約サイトの予約数と合算して、合算した予約数が開催人数に達すると改正が成立します。これにより、1つの予約サイトだけで開催人数に達しない場合でも、ゴルフプランを開催できる可能性が高まります。



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1人予約の最小開催人数に達しない場合、開催が成立せず、予約変更しないといけない問題

 インターネット上でゴルフ場の予約を受け付けるサービスがあります。このようなサービスでは、1人のユーザが同伴者の分も予約する通常の予約の他に、ユーザ1人が予約する1人予約という方法があります。

 1人予約では、予約が可能な時間枠の予約数が所定の最小開催人数に達しない場合、開催が成立せず、ユーザは、そのプランに参加することができないことになります。

 従来、そのような場合に、他の予約枠への変更をユーザに促す情報を出力する技術がありました。しかし、この技術では、他の予約枠への変更を行わなければならないという手間が発生するという問題がありました。

開始の24時間前に開催が成立しない場合に別のサイトの予約数と合算

図4


図7

 この発明では、ゴルフの1人予約を受け付けるウェブサイトで、ゴルフプランの所定時間(例えば24時間または48時間)前の時点で、ゴルフプランの開催が成立しているかどうかを判断します。

 ゴルフプランの開催が成立していない場合、そのゴルフプランの予約を別のウェブサイトでも行うようにします。

 そして、最初のウェブサイトと、別のウェブサイトでの予約数の合計が、ゴルフプランの開催のための予約数に達した場合に、ゴルフプランの開催を成立させます。

 これにより、1つの予約サイトだけで開催人数に達しない場合でも、ゴルフプランを開催できる可能性が高まります。

 特許第5645294号 楽天株式会社
 出願日:2014年3月27日 登録日:2014年11月14日

【課題】
ゴルフの1人予約サービスにおいて、ユーザの手間を増やすことなく、ゴルフプランの開催成立率を向上させることが可能な情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【請求項1】
 複数のユーザ端末及び他の情報処理装置と通信可能な通信部と、
 所定数のユーザからの予約が受け付けられた場合に開催が成立するゴルフプランに関するプラン情報を記憶する記憶部と、
  第1のウェブサイトを介して、所定日における複数の開始時間からなる開始時間群が指定されたゴルフプランへの予約を前記通信部により前記ユーザ端末から受け付け、
  前記所定数のユーザからの予約が受け付けられた場合に、前記開始時間群から選択された第1の開始時間から開始される前記ゴルフプランの開催を成立させ、
  前記所定日以前の所定時点で前記ゴルフプランの開催が成立していない場合に、第2のウェブサイトを介した前記ゴルフプランへの予約を受け付け可能とするように要求する予約受付要求を前記他の情報処理装置へ前記通信部により送信し、
  前記第1のウェブサイトを介した前記ゴルフプランへの予約数と前記第2のウェブサイトを介した前記ゴルフプランへの予約数との合計が前記所定数に達した場合に、前記第1の開始時間から開始される前記ゴルフプランの開催を成立させる
 ことが可能な制御部と
 を具備する情報処理装置。

今日のみどころ

 楽天のゴルフ予約システムの発明で、1人予約のゴルフプランの開催をより多く成立させることができるようになります。ビジネスモデル特許です。

 楽天としてもゴルフプランの開催を多く成立させれば利益が増大するのでいい感じですね。