【本紹介】やりたいことがわからなくて悩んでいるときにためになる/「苦しかったときの話をしようか」

 なんとなく日々の生活をしているけど、このまま続けていくだけだとおもしろくないよな。

 なにかやらないといけないと思うんだけど、やりたいことがわからないよ。

 漠然とそんな思いで日々の生活をしている人が多いと思います。私もそういう気持ちありますね。

 そんな思いをもっている人におすすめの、行動を起こすきっかけを与えてくれるかもしれない本『苦しかったときの話をしようか』を紹介します。

 筆者の森岡毅氏は、マーケティングのプロでUSJをV字回復させた立役者です。豊富な経験に基づいて書かれた本で、とても濃い内容の一冊になっています。

 この本を読めば、きっと日々の生活を変えるきっかけが得られると思います。

『苦しかったときの話をしようか』

 毎日会社に通って仕事をしている。いちおう充実した毎日を送っていると思う。このような毎日を続けていけば、問題がなければ、そのまま続いていくと思われる。

 なんとなく日々の生活をしているけど、このまま続けていくだけだとおもしろくないよな。

 でも何をやったらいいのかわからない。やりたいことがわからない。いまのままでもそれなりに成長しているし。これでいいか。

 漠然とそんな思いで日々の生活をしている人が多いと思います。私もそういう気持ちありますね。

 でも、なにかきっかけがあって友人が変化したり、友人の今まで知らなかった能力や過去の経験を見せられると、自分はこれでいいのかなという気持ちをもつこともありますね。

 ちょっと大変かもしれないけど、別の世界に飛び込んで別の経験をしてみたい。してみたほうがいいんじゃないかな。

 自分ももう少し飛躍したい気もする。

 そんな思いをもっている人におすすめの、行動を起こすきっかけを与えてくれるかもしれない一冊がこちらです。

 筆者の森岡毅氏は、マーケティングのプロでUSJをV字回復させた立役者です。NHKの番組「プロフェッショナル」で紹介されたこともある実力者です。

 豊富な経験に基づいて書かれた本で、とても濃い内容の一冊。

 あまりにも濃くて、かいつまんで要約することは難しいとは思うのですが、一部を紹介します。

自分の道を選ぶのは自分

 まず冒頭部分に大前提として、自分の道は自分で選ぶことができるという内容が書かれています。言い換えれば、自分の道を選ぶのは自分しかいないということ。

 人生の目的も、それに向かう道筋も、自分の人生をコントロールする“選択肢”を握っているのは実は自分自身しかいない。(P.10)
 “選べる人”こそが、より有利にキャリアを構築する時代へもっと加速していくだろう。(P.11)
 この世界は残酷だ。しかし、それでも君は確かに、自分で選ぶことができる!(P.13)

 そして、実際に人生をどうやってコントロールしていくか、さまざまな観点で詳細に述べられています。

 私があとで振り返ってまた考えたいと思った3ポイントがこちら。

  • 宝物を必死に磨くことに時間を使う
  • 自分がハッピーになれる状態から発想する
  • 最後尾からスタートする自分を予めイメージ

 以下で少しずつ紹介します。

宝物を必死に磨くことに時間を使う

 人生において時間をどのように使うのがよいのか、という問いに対する回答として、宝物を必死に磨くことに時間を使うということが述べられています。

 君の人生における時間の使い方として、その宝物を必死に磨くよりも大事なことが他にあるだろうか?

 ここで、「宝物」というのは、内側にある飛び出した特徴のこと(033)です。他人と比べてというのではなく、自分の中での凹凸(得意、不得意)の比較での飛び出した特徴ということで、要するに得意なこと、自分の強みです。

 最終的には同じような強みをもつ人たちと比較される中で相対的に秀でているためには、強い部分に磨きをかけることが必要だからというのがその理由です。だから宝物、つまり、自分の強みをめちゃめちゃ磨かないといけないのです(P.35)。

 本当にそう思います。特に社会人になってからは、そう思います。自分が好きなこと、自分がよくできることを使って仕事をしていくことになるので、その部分をもっと良くしていくこと、磨くことが大事。

 そして、このように自分を磨く環境に自分を置くように、また、その環境で自分を磨いていくように、自分を変えていくといい。

自分がハッピーになれる状態から発想する

 次に、長い人生でなにをキャリアの目的とするか、何を達成するのか。これを決めるのが難しいのですが、そのようなキャリアの目的を発想する発想法について、このように述べられています。

 具体的な“こと”から発想するのではなく、“どんな状態”であれば自分はハッピーだろうかという未来の理想“状態”から発想する (P.112)

 つまり、自分が○○になる、というような明確なものを決めるのは難しいのですが、自分が○○であればハッピー、というような状態を想像して、そのようになるためには何が必要か、自分が何であればよいか、という方向で発想します。

 君は、10年後、20年後、いったいどのようになっていたいのだろうか?どういう状態であればハッピーなのだろうか?(P.116)

 似た方法をやったことがあります。例えば5年後の自分の具体的な姿を描いて、それを実現するように今やることを考えていくというトレーニング。私の場合、そのトレーニングで想像したことの多くを実現させることができました。

 これはいい方法だと思います。

最後尾からスタートする自分を予めイメージ

 そして、実際にその目的に向かって進むとき。

 特に学校や職場などの環境が変わるときなど、新しい集団でやっていけるかなと不安になるときがあります。つらくなりすぎると心が病んでしまうことも。

 潰れないためには、最初から肩の力を抜いて、最後尾からスタートする自分を予めイメージして受け入れておくべきだ(P226)

 最初から調子よく進むと思わないで、むしろ最初はうまくいかないという思いをもって、新しい環境での生活をスタートさせると楽ですよということです。

 みんな、最初は新人だった。大丈夫、貪欲に学ぶ姿勢と、数年に満たない時間がきっと解決する(P.227)。

 しっかり学ぶ姿勢をもっていれば、あまりあせる必要はないです。きっと何とかなると思って、あまり焦らないでやっていけば大丈夫。

AIには過去の延長線上にない未来を創造することはできない

 ちなみに、最近話題になっている、AIに仕事を奪われるのではという話題についても触れられています。

 AIを用いてマーケティングの分析を行っている筆者の経験から、AIについて、このように述べられています。

AIには、過去の延長線上にない未来を創造することはできない。(P.38)
人間を満足させる情緒的な“肌触り”を扱うのも苦手だ。(P.38)
合理化されるのは、創造的に頭を使っていない仕事だ。(P.39)

 AIが行うことができる処理は、過去の延長線上にあることに限られるということ。

 AIが行うのは、「推論」だといわれることもあります。AIは、過去に得られている結果から学習して、新しいデータに対してどのように処理するかを推論によって決定します。

 なので、過去になかったような発想をすることはAIにはできないということです。

 あと、人間を満足させる情緒的な“肌触り”という表現は、おそらく、聞いている人に気づきや驚きのような感情を起こさせるような話の仕方とか、そんな感じのことなのではないかと思います。

 反対に、頭を使わない単純作業のような仕事はどんどんAIに置き換えられていきます。同じようなデータに、同じような処理をしていくような作業、過去の延長線上にある処理は、AIの得意分野です。

 なので、人間にしかできないしごとを磨いていくのであれば、AIに仕事が奪われると心配することはないということですね。

今日のみどころ

 本「苦しかったときの話をしようか」についてほんの一部を紹介しました。

 正直、かなり高度な内容で、かなりのボリュームがあるので、要約するのは難しいのですが、この記事が少しでも参考になればと思います。

 やりたいことがわからなくて悩んでいるときに、行動を起こすきっかけになりうる一冊です。ぜひ。