【プレゼンのコツ】プレゼンを上手に進める資料のコツは、筋書き作りに時間をかけ、資料そのものにこだわらない

 プレゼンを上手にやりたい。

 うまいプレゼンのためには上手なプレゼン資料が必要だと思うかもしれませんが、資料そのものにこだわるよりも筋書き(ストーリー)を作るのに時間をかけるほうがうまくという話です。

 私は以前、研究開発部門のエンジニアでした。学会発表などの機会にプレゼンをしていましたが、このやり方がとてもよいと思う。このやり方を知っていればもう少し近道できたと思います。

 上手なプレゼンをできるようになって、成果をあげていきましょう!

プレゼンを上手に進める資料のコツは、資料そのものにこだわらない

 プレゼンをする機会がある人。プレゼンが上手にできれば、自社製品のアピールをうまくしたり、仕事の成果を価値あるものとして伝えたりすることができます。その結果、製品を販売したり、相手と良い関係を維持したり、するのに役立ちます。

 プレゼンを上手にやりたいと思う人、多いですね。プレゼンを上手にやるために、時間をかけてプレゼン資料を作る人も多いですね。

 でもそれよりも、プレゼン全体のストーリーに時間をかけるべきですよという話をします。

 会社内でのプレゼン、社外の顧客などへのプレゼンなどする機会がある方の助けになります。慣れている方は自然にできているのかもしれませんが、ご参考に。

アップルの創業者スティーブジョブズのやり方を参考に

 私は、研究開発部門のエンジニアでした。自分の研究の成果を学会発表したり、社内で発表したりする機会がありました。最初なかなか難しかったですが、工夫しながらやっていたら、わかる、わかりやすいと言ってもらえるようになりました。

 その工夫の中では、いろいろな情報を参考にしましたが、アップルの創業者スティーブジョブズのやり方がとても参考になります。少し古い本ですが、このやり方はこれからもずっと使える普遍的な内容です。

 この記事では、『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』に書かれている内容を引用しながら、何回も繰り返し登場する大事なポイントにしぼって紹介します。

なぜプレゼン資料の作成に時間をかけてしまったのか

 プレゼン資料の作成に時間をかける。当初の私もよくやっていました。

 なぜ時間をかけてしまったのか。

 パワーポイントでプレゼン資料を作って、文字、グラフをいれたあとに、色を何にするか、フォントを何にするか。全体にわくをいれようかな。

 細部にこだわったプレゼン資料のほうが、丁寧に作られている感じがするし、見た目に美しいと思われると思って。

 プレゼンの細部にこだわりだすと、全体のストーリーを練ることよりも、その細部にこだわることの方が大事に思えてきてしまう。そして与えられた時間を作業で埋め尽くすと、できるだけのことはやったという達成感、安心感があったからかもしれません。

プレゼン全体のストーリーをしっかり作る方が大事

 でも、プレゼン資料の細部がよくできていることよりも、プレゼン全体のストーリーをしっかり作る方が大事です。

 プレゼン資料つまりスライドは、スピーカを補足する役割(P129)
 聞き手に訴えるのは、スライドではなく、ストーリーである(P27)

 プレゼン資料を作っていると、プレゼン資料だけが大事だという感じに思えてくるのですが、そうではなくて、プレゼンのメインはあくまでスピーカ(発表者)です。

 プレゼン資料はスピーカを補足するだけの役割です。スピーカが話した内容のうちのキーワードを表示したり、スピーカがいま何の話をしているかを補助的に示したりする役割といえると思います。

 以下では、プレゼンをするのに大事なストーリーとプレゼン資料の作り方を3点にしぼって解説します。

  • 構想(筋書き)をアナログでまとめる/紙と鉛筆を使って
  • 質問を使ってストーリーを展開、敵役とヒーローで解決策を説明
  • 3点ルール

構想(筋書き)をアナログでまとめる/紙と鉛筆を使って

 最初に作るべきものは筋書き(P30)
 スライドよりも筋書き作りに時間をかけること―説得力を高めるにはそうするしかない(P40)

 プレゼンをする場合、いきなりパワーポイントなどのソフトを立ち上げてプレゼン資料を作り始めるのはNG。

 まずは、全体の構想つまり筋書きを作ることが大事。ある程度時間をかけて試行錯誤するのもよいと思います。

 あと、まとめるときには、紙と鉛筆を使うのがおすすめ。自分の手で文字や図形を描きながらまとめるのが良いという意味で、鉛筆のかわりに適当なペンを使ってもいいし、紙の代わりにホワイトボードでもいいと思います。

 『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』には、その理由まではかかれていなかったと思いますが、コンピュータ上でソフトで書くより、手書きの表現力の方が上だからだと私は思います。

 紙の上の好きな場所に、自分の手で自由に文字や図形をかいたり、線でつないだりしながら思考を整理していけるからだと思います。

 コンピュータのソフトだとどうしても、その自由さがなくなるというか、制限されてしまうというか、そんな感じがします。

 こうやって思考を整理しながら筋書きをまとめる。そして、次のようなストーリーを練り上げます。

質問を使ってストーリーを展開、敵役とヒーローで解決策を説明

 プレゼン全体のストーリーは、問題、課題、効果の3ステップで説明するとわかりやすいです。この説明の方法は、どんな場合でも使えるので、ヘタにアレンジしようとしないでこの3ステップを使いましょう。

 そして、このそれぞれのステップを表現するのにテクニックがあります。

 まず、この3ステップを語りだす前に、質問からスタートする。「なぜ~すると思う?」という形で。「~」のところには、2番目のステップの課題に対応する言葉を入れる。

 『聞き手は「なぜ気に掛ける必要があるか」と思いながら聞いている(P55)』から。そして、『これに答えれば聴衆を引き込める(P48)』からです。

 次に、3ステップを順に説明。

 1番目のステップ「問題」の説明では、敵役を使って問題を説明します。『解決すべき問題という敵役を登場させ、ストーリーに説得力をもたせる。(P124)』

 2番目のステップ「課題」の説明では、正義の味方、ヒーローを登場させることで問題を解決するように説明。『ヒーローが、暮らしやすくする(P145)』

 3番目のステップ「効果」の説明では、『人々の体験がどのように良くなるかを説明(P55)』。『人々が気になるのは人々を少しだけ暮らしやすくすること(P130)』だからです。

3点ルール

 あと、プレゼン全体を『3つのキーメッセージ(P32)』でまとめること。この3つは、並列の関係にある3つでもいいし、時系列または原因結果の関係の順番になる3つでもいいです。

 『3つずつまとめて話を進めると、聴衆が迷子にならない(P106)』からです。

 人間が頭に思い出せるのは3項目から4項目、ジョブズの場合は3項目であることが多い。

 3つにまとめることは、先日紹介した書籍『伝え方大全 AI時代に必要なのはIQよりも説得力』でも記載されていたとおりです。

英語表現の観点でも参考になるプレゼン

 スティーブジョブズのプレゼンは、英語のプレゼンのお手本としてもとても有用です。

 スティーブジョブズのプレゼンを、英語表現の理解という観点から紹介している本もあります。

 ジョブズのプレゼンに使用された特徴的な50個の表現を紹介しています。英語プレゼンを控えている人は必読です。英語で上手にメッセージを伝えるための勉強にもなります。

今日のみどころ

 プレゼンを上手に進める資料のコツは、筋書き作りに時間をかけ、資料そのものにこだわらない。このことをスティーブジョブズのプレゼンから学べるように紹介しました。

 時間をかけるべきところは筋書き作り。資料そのものの細部にはこだわる必要がない。これを意識して、すてきなプレゼンをしていきましょう。

 以下、この記事で紹介した本のリンクです。

カーマイン・ガロ(著), 外村仁 解説(その他), 井口耕二(翻訳)