今回は、BluetoothとWi-Fiに関する特許発明を紹介します。今日も一緒に勉強しましょう。
従来、カーナビ装置にBluetoothで接続するたびに機器を選択しなければならないという問題があります。
この発明では、Bluetooth接続中に別のBluetooth機器をWi-Fiで発見したらユーザに報知します。これにより、ユーザは、Bluetooth接続のたびに機器を選択しなければならない不便さを回避できます。
カーナビ装置にBluetoothで接続するたびに機器を選択しなければならない問題
車両に搭載されるカーナビ装置は、スマホなどの携帯機器とをBluetoothなどの無線通信で接続することができます。
従来技術では、Bluetoothで接続するたびにカーナビ装置の表示画面に、接続する携帯機器を表示させてユーザに選択してもらうという手順が必要でした。
そのため、ユーザは、Bluetoothで接続するたびに、カーナビ装置に接続する携帯機器を選択しなければならないという不便さがありました。
Bluetooth接続中に別のBluetooth機器をWi-Fiで発見したらユーザに報知
この発明の通信装置(カーナビ装置)は、2つの無線通信規格(例えば、BluetoothとWi-Fi)に対応しています。2つの無線通信規格のうちの1つは、1対1通信をする規格(例えばBluetooth)であり、もう1つは、1対多通信をする規格(例えばWi-Fi)です。
通信装置は、まず、Bluetoothで携帯端末と接続します。
そして、Bluetoothでの接続をしている状態で、もう1つの規格であるWi-Fiにより周囲の端末に対して、Bluetooth規格に対応している端末を探索します。
この探索により、Bluetooth規格に対応している端末を発見した場合、ユーザに報知をします。
このように、Bluetoothで接続している状態であっても、周囲のBluetooth対応端末を発見でき、ユーザに知らせることができます。
特許第6160492号 株式会社デンソー
出願日:2014年1月10日 登録日:2017年6月23日
所定の携帯機器と優先的に無線接続できるとともに、接続可能な他の携帯機器の存在を知ることが可能な車両の無線通信装置を提供する。
【請求項1】
車両に搭載される無線通信装置(10)であって、
所定の携帯機器(30A)に第1通信方式で1対1の無線通信を行うように接続した後、
1対多数の無線通信を行う第2通信方式を用いて、前記第1通信方式により接続可能な他の携帯機器(30B、30C)を探索し、探索された携帯機器をユーザに報知する車両の無線通信装置。
今日のみどころ
いつもBluetoothで接続している機器には、すぐにBluetoothで接続するとともに、その他のBluetooth機器があるかどうかも知ることができるようになります。
Bluetooth機器をWi-Fiで探すということで、単純なようで、ちょっと思いつきにくいアイデアですね。こういうアイデアで特許がとれると面白いと思います。