技術業界、とくに、通信技術業界では、いまでも根強くD(ディー)を「デー」と読み、T(ティー)を「テー」と読む文化が残っていると私は感じています。
通信業界の人同士、同じ会社の人同士で話すときには、それほど気にする必要はないのですが、違う業界の人や、一般の人と話すときは、ちょっと気を付けるほうがよいかもしれません。
Dを「デー」と言ってしまう人、Dを「デー」と言われてしまった人、双方が知っておくとよいことをまとめます。
私が考える理由
技術業界、とくに、通信技術業界では、いまでも根強くD(ディー)を「デー」と読み、T(ティー)を「テー」と読む文化が残っていると私は感じています。私がこのように思う理由は以下の記事にまとめたとおりです。
D(ディー)を「デー」と読み、T(ティー)を「テー」と読むのを私が実際に聞いた時のこと、私が言う立場になってしまった時のことを紹介しつつ、そんなときにどうすればよいか考えてみました。
私も最初は不自然に感じた
私が社会人になってDを「デー」と聞いてしまったのは、大学を出て最初の会社に入社したときの新人研修のときでした。
おそらく10歳くらい年上と思われる30歳代くらいの人が、デービー(DB)、テーシーピー(TCP)、エイチテーテーピー(HTTP)というように、「デー」「テー」と言いながら堂々と話をしていました。
私はそれを見て、なんかちょっと不自然に感じました。「ディー」「ティー」って言えないのかな。言えない人なのかなと。若く見えるけど実際は結構年上の人なのかもしれないと思ったりしました。
それから会社でいろいろな人と話すうちに、結構若い人でも「デー」「テー」と言っていることが分かりました。また、新人研修の講師の人と後で話したところ、別に「ディー」「ティー」て言えないわけじゃないけど、「デー」「テー」の方が間違いなく通じるし、みんな使っているからだと。あと、特に電話などで聞き間違えがないように、とのこと。
仕事上のノウハウと割り切って使うようになった
一緒に仕事をする人と同じ言葉を使わないと仕事もうまく進まないので、私も「デー」「テー」というようにしました。最初は違和感がありましたが、そのうち、当たり前に感じるようになってしまいました。
確かに楽なんです。明確に相手に伝わるので聞き返されることがないし、会話の中で相手と同じ言葉を使う方が話がスムーズに進むからです。「郷に入れば郷に従え」ということです。
あと、あえて「ディー」「ティー」とは言わない、なぜ言わないかを知ったうえで、あえて言わない。このことがちょっとプロっぽいような感じがしたんですね。社会人になって数年たったときの特有の気持ちというか。後になるとちょっと恥ずかしい感じなのですが。
大学生に話してしまった
そして、会社である程度の経験を積み、大学と共同研究をする機会に恵まれました。私の年齢は30歳を過ぎたころです。
共同研究では、大学生と一緒に大学のゼミで研究について話す機会がありました。仕事上では「デー」「テー」を使うのが当たり前という認識になっていたので、なんのためらいもなく大学生に「デー」「テー」を使って話しました。大学生にとっては企業の人と話す機会にあまり慣れていないこともあってか、変な顔もせずにちゃんと話してくれました。
だいぶ仲良くなってから大学生に聞いたら、ちょうど新人時代の私が思ったことと同じく、この人は「ディー」「ティー」って言えないのかなとか思ってたみたい。
このとき、私は、ちょうど新人研修の講師の人と同じ立場になっていたのでした。
こうやって「デー」「テー」という言い方が下の世代に伝わっていくんだなと、私は実感したのでした。
Dを「デー」と読んでしまう人へ
いまでも当たり前のようにDを「デー」と読んでしまう人、いますよね。
社内、同業種の人との話ではあまり気にしなくていいと思います。その方がうまくいくことの方が多いです。でも、他業種の人や一般の人は、Dを「デー」と言わないのが普通な感じです。
そんな人への提案です。
「デー」といいそうになって「デ」が口から出てしまった瞬間、急いで「イ」を言ってみたらどうでしょう。そうすると「デイ」になります。「ユーデイピー」といえば、「ユーデイピー」というよりは、ましかもしれません。
「テー」も同じです。「テイ」にしましょう。「テイシーピー」であれば、「テーシーピー」よりはましだと思います。
Dを「デー」と言われてしまった人へ
一方、いまどき、Dを「デー」と言われてしまった人もいますよね。気楽に話せる相手だったら特に気にしなくてもよいと思いますが、相手が目上のひとだったり、会社の上司だったりすると、気を使うほうがいいのか。どうなのか。
「ディー」ですよね?というように訂正してあげる必要はないと思います。おそらく相手も分かっていることだと思うからです。万が一、失礼にあたるとよくないですし。
気を使って自分も「デー」と読むようにする必要もないと思います。ただ、もし自分が「ディー」というと、「イー」とか「ピー」とかと聞き間違われそうだなと思うときは、「デー」と言ってあげてもいいかもしれません。「デイ」でもいいかも。
私の一番のオススメは、いったん「ディー」「ティー」を言った後に、小さめに「デー」「テー」に言い直す方法だと思います。小さめにです。
「ティーシーピーです。(テーシーピーですね。)」みたいな感じです。
あなたに正確に伝えるために補った、という感じを出せればいいのではないかと思います。
今日のみどころ
Dを「デー」と読んでしまったときの対処法と、Dを「デー」と言われてしまったときの対処法についての提案してみました。
頭の片隅にでもおいておいていただければ、いつか会社の重役と話すときに役に立つかもしれません。