スマートメータの通信網を使って火災時の機器制御をする発明 ホーチキ

図1

 従来、防災監視システムとガスなどの検針システムが連携できないという問題がありました。

 この発明では、防災監視システムとガスなどの検針システムとを連携させ、スマートメータの通信網を使って火災時の機器制御をします。

 特許第5907734号 ホーチキ株式会社
 出願日:2012年1月10日 登録日:2016年4月1日

防災監視システムとガスなどの検針システムが連携できない

 マンションなどの共同住宅では、各住戸での火災を監視する防災監視システムが使われています。また、防災監視システムは、集合玄関との通話を行うインターホンの親機の機能を兼ねているものもあります。防災監視システムには、一般に有線ネットワークが使われます。

 また、防災監視システムとは別に、ガスの使用量の自動検針などをするガス管理システムの実用化が進められています。ガス管理システムには、一般に無線ネットワークが使われ、自動検針に対応したメータ(スマートメータ)などが接続されます。

 これらのシステムは別々に開発が進められており、連携が検討されていませんでした。そのため、例えば火災を検知したらガスの供給を止めるというような連携の制御ができないという問題がありました。

スマートメータの通信網を使って火災時の機器制御をする連携

図1

 この発明では、火災時に防災監視システムと危機管理システムとを連携して制御します。

 具体的には、防災監視システムの情報を表示する住宅情報盤が火災警報を出力したときに、連携用の専用のサーバから、ガス管理システムの無線ネットワークを経由して専用の火災監視サーバに通知します。そして火災監視サーバからネットワークを経由して危機管理システムの機器の制御、例えば、ガス遮断弁の遮断制御をします。

 このようにして、2つのシステムを連携させて、火災発生時に各住戸の機器を制御することができます。

【課題】
共同住宅用等の防災監視システムの火災情報をガスメータ及び/又は電力メータの自動検針を行う機器管理システムに連携して火災拡大を抑制可能する連携システムを提供する。
【請求項1】
 共同住宅の各住戸に設置し、火災感知器から火災信号を受信して火災警報を行う住宅情報盤を備えた共同住宅用防災監視システムと、
 前記共同住宅の各住戸に設置した機器を接続した複数の構内通信装置の間で所定の第1無線通信プロトコルに従って信号を送受信し、前記機器を接続した1の構内通信装置と当該構内通信装置に接続した広域通信装置との間で所定の有線通信プロトコルに従って信号を送受信し、更に当該広域通信装置と外部広域通信網上の機器管理サーバとの間で第2無線通信プロトコルに従って信号を送受信し、少なくとも前記機器からの信号を前記構内通信装置及び前記広域通信装置を経由して前記機器管理サーバへ送信して処理する機器管理システムと、
 前記住宅情報盤に接続し、当該住宅情報盤との間で前記有線通信プロトコルに従って信号を送受信すると共に、前記機器を接続した前記構内通信装置との間で前記第1無線通信プロトコルに従って信号を送受信する連携用構内通信装置と、
を備え、
 前記住宅情報盤で火災を検知して警報を出力した場合、火災連動信号を前記連携用構内通信装置、前記機器を接続した構内通信装置及び前記広域通信装置を経由して前記外部広域通信網上の火災監視サーバへ送信して処理し、当該火災監視サーバから前記外部広域通信網、前記広域通信装置及び前記機器を接続した構内通信装置を経由して火災発生住戸へ制御信号を送信し、当該住戸に設けた前記機器管理システムの制御装置を制御することを特徴とする連携システム。

今日のみどころ

 いろいろな企業がネットワークを介してサービスを提供することが一般的になると、これらの複数のサービスを連携させて新しいサービスを提供することもできるようになります。この発明は、火災検知のサービスと、ガスの制御などのサービスを連携させた新しいサービスと言えると思います。

 複数の新しい技術を組み合わせることも立派な発明です。その場合には、単なる組み合わせではなく、組み合わせたことによる新しい効果を説明できることが大事です。審査の過程で進歩性があることをしっかりと説明できるように、いろいろな記載を明細書内に仕込んでおくのがよい戦略です。