共通部分の重複をなくし複数のメールを合成するメール生成装置の発明 楽天

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 この発明の電子メール生成装置は、配信先が同じで、かつ、メールの内容の一部が共通する2つ以上のメールを抽出し、これらのメールを合成した新しいメールを生成します。合成後の新しいメールのデータ量が閾値以上であれば、上記で抽出されたメールのうちの、共通部分以外の共通部分を有する2つ以上のメールをさらに抽出し、上記と同様に合成して新しいメールを生成します。

 これにより、メールのデータ量を小さくすることができます。

 特許第5956082号 楽天株式会社
 出願日:2013年9月30日 登録日:2016年6月24日

メールのデータ量が増加している問題

 電子メールが普及しており、電子メールで商品の紹介やメールマガジン等が配信されています。近年、電子メールによって送付されるデータ量が増加しているため、受信者が受信するデータ量を削減する工夫がなされています。

 例えば、中継サーバで電子メールを分割する従来技術がありますが、電子メールのトータルのデータ量が減らない場合があるようです。また、この従来技術では、受信者がメールを閲覧しにくい状態になってしまう等の不都合があったようです。

共通部分の重複をなくし複数のメールを合成する

 この発明の電子メール生成装置は、送信すべきメールの配信先と、この配信先に送信するメールの内容とを含む情報(送信候補情報)を保有しています。そして、この中から配信先が同じで、かつ、メールの内容の一部が共通する2つ以上のメールを抽出し、これらのメールを合成した新しいメールを生成します。このとき、共通する部分は一度だけの記載にあるので、合成する前の2つのメールよりも、合成後の新しいメールのデータ量が小さくなります。合成後の新しいメールのデータ量が閾値未満であれば、このメールを送信します。

 また、電子メール生成装置は、合成後の新しいメールのデータ量が閾値以上であれば、上記で抽出されたメールのうちの、共通部分以外の共通部分を有する2つ以上のメールをさらに抽出し、上記と同様に合成して新しいメールを生成します。

 なお、合成後の新しいメールのデータ量と閾値との大小比較をする代わりに、合成後の新しいメールの構成要素の数と閾値との大小比較をするアイデアも請求項1に含まれています。

 このようにすることで、受信者が受信するメールのデータ量を小さくすることができます。

【課題】
電子メールの効果を維持しつつ、ユーザに対して送信される電子メールのデータ量を低減することができる電子メール生成装置等を提供する。
【請求項1】
 電子メールの送信先を識別する情報と、複数の構成要素を含む電子メール本体とを関連付けて送信候補情報として複数記憶する送信候補情報記憶手段と、
 前記記憶している送信候補情報のうち、前記送信先を識別する情報が一致し、かつ、前記電子メール本体における少なくとも一つの前記構成要素が関連する2以上の送信候補情報を抽出する抽出手段と、
 前記抽出された送信候補情報の各電子メール本体間において関連する共通構成要素と、
前記抽出された送信候補情報の各電子メール本体に含まれる構成要素のうち当該共通構成要素以外の構成要素と、に基づいて、前記送信先に送信するための電子メール本体を生成する電子メール本体生成手段と、
 を備え、
 前記電子メール本体生成手段により生成された電子メール本体の情報量が第1閾値以上の場合、前記抽出手段が、前記抽出された送信候補情報のうち、当該送信候補情報の電子メール本体における前記共通構成要素とは異なる少なくとも一つの前記構成要素が関連する2以上の第2送信候補情報を更に抽出し、前記電子メール本体生成手段が、前記抽出された第2送信候補情報の少なくとも一部の第2送信候補情報の各電子メール本体間において関連する第2共通構成要素と、前記抽出された第2送信候補情報の各電子メール本体に含まれる構成要素のうち当該第2共通構成要素以外の構成要素と、に基づいて、前記送信先に送信するための電子メール本体を生成し、
 または、
 前記抽出手段により抽出された2以上の送信候補情報に含まれる全ての電子メール本体の構成要素の数の合計が第2閾値以上の場合、前記抽出手段が、前記抽出された送信候補情報のうち、当該送信候補情報の電子メール本体における前記共通構成要素とは異なる少なくとも一つの前記構成要素が関連する2以上の第2送信候補情報を更に抽出し、前記電子メール本体生成手段が、前記抽出された第2送信候補情報の少なくとも一部の第2送信候補情報の各電子メール本体間において関連する第2共通構成要素と、前記抽出された第2送信候補情報の各電子メール本体に含まれる構成要素のうち当該第2共通構成要素以外の構成要素と、に基づいて、前記送信先に送信するための電子メール本体を生成することを特徴とする電子メール生成装置。

今日のみどころ

 電子メールのデータ量を抑制する発明です。出願時よりだいぶ限定したようで、共通部分の抽出と新たなメールの生成を2段階で実行する構成にまで限定して特許がとれています。

 良く知られているように、楽天で買い物をしていくとメールマガジンが大量に届くようになります。このような発明が生まれた背景には、メールマガジンの大量のメールについて楽天でも問題意識をもっているということの表れなのかもしれません。しかしながら、私の感覚では、この出願がされた約3年と比較してメールマガジンのメールの量はあまり変わっていないと思います。改善されるといいと思います。

 なお、明細書や図面に、メール受信者にはあまり分からない、送信者側の操作画面の例などが開示されており、ちょっとおもしろいです。

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 私もよく参考にしているキーマンズネットの最新記事の紹介です。

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