周波数帯域が近いアンテナ同士を離して干渉を回避する情報機器の発明 東芝

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 複数の無線方式で通信可能な情報機器でのアンテナの配置に関する発明です。近い周波数帯域の干渉による電波の送受信の問題を解決する発明です。

 この情報機器では、送受信する電波の周波数帯域が近いアンテナ同士を離して配置します。これにより、アンテナ間の干渉を回避することができます。

 特許第4216865号(特開2007-318678) 株式会社東芝
 出願日:2006年5月29日 登録日:2008年11月14日

近い周波数帯域の干渉による電波の送受信の問題

 機器が複数のアンテナを備える場合、送受信する電波の周波数帯域が近いもの同士を近づけて配置すると、干渉により電波の送受信が適切になされないという問題があります。

 このような問題は、無線LAN、UWB、セルラシステム(携帯電話の通信)など、複数の無線方式それぞれのアンテナを1つの機器が備えることが求められるようになってきたことで生じるようになった問題といえます。

電波の周波数帯域が近いアンテナ同士を離して配置

 この発明では、ノート型パソコンのように表示筐体を備える機器を前提として、その表示筐体の端部にアンテナを並べて配置する場合の並べ方を規定しています。

 複数の無線方式それぞれに対応するアンテナについて、送受信する電波の周波数帯域が近い(又は重なる)アンテナ同士を離して配置し、それらの間にそれらとは隣接しない周波数帯域を用いるアンテナを配置することがポイントです。

(用語)
UWB : Ultra Wide Band 超広帯域無線。 近距離で高速通信と位置検出が可能な無線通信方式。

【課題】
複数の無線システムに対応するアンテナを搭載するにあたり、無線システム間の干渉を低減することのできる、通信可能な情報機器を提供する。
【請求項1】
 表示部を備える表示筐体と、
 前記表示筐体の端部に設けられ、第1の通信方式を使用する第1の無線通信アンテナと、
 前記表示筐体の端部に設けられ、前記第1の通信方式とは異なる通信方式であって、前記第1の通信方式の周波数帯域と隣接若しくは重なる周波数帯域をもつ第2の通信方式を使用する第2の無線通信アンテナと、
 前記第1の無線通信アンテナと前記第2の無線通信アンテナ間の前記表示筐体の端部に設けられ、前記第1の通信方式及び前記第2の通信方式とは異なる通信方式であって、前記第1の通信方式及び前記第2の通信方式の周波数帯域とは隣接せずかつ重ならない周波数帯域をもつ第3の通信方式を使用する第3の無線通信アンテナと
を具備することを特徴とする情報機器。

今日のみどころ

 干渉を回避するという観点では、近い周波数帯域に対応したアンテナを離して配置する方向で考えることは一般的と思われます。この発明では、アンテナと表示筐体との関係やアンテナ同士の位置関係をある程度具体的に規定することで特許がとれています。

 また、アンテナのことだけを考えて広い権利を狙うときには、ポイントにあまり関わらない表示筐体を構成要素にいれないようにするのが1つの戦略ですが、この発明では表示筐体を構成要素に入れていることも特許性が認められたポイントなのかもしれません。