今回は、カラオケのテンポ設定に関する特許を紹介します。今日も一緒に勉強しましょう。
従来、発話速度に応じて楽曲のテンポ設定を行うことができない問題があります。
本発明では、利用者の発話速度が標準より低い場合にテンポを下げる設定をします。これにより、利用者の発話速度に応じて楽曲のテンポを調整することができます。
発話速度に応じて楽曲のテンポ設定を行うことができない問題
カラオケ装置が利用されています。例えば、高齢者の健康維持や認知症予防のために高齢者介護施設に導入されます。
高齢になると発話速度が低下することがあるので、高齢者がカラオケを利用する場合、テンポの速い楽曲を歌うことができないことがあります。
このように、高齢者の発話速度に応じて楽曲のテンポ設定を行うことができないという問題があります。
利用者の発話速度が標準より低い場合にテンポを下げる
この発明のカラオケ装置は、利用者の発話速度に応じた楽曲のテンポ設定を高精度に行うことができます。
まず、カラオケ装置は、利用者の発話速度を取得します。利用者の発話速度は、利用者の会話から取得する例があります。また、ロボットと対話して楽曲を決める態様もあり、その場合、ロボットとの対話から取得することができます。
また、カラオケ装置は、人の標準的な発話速度を記憶しています。
そして、利用者の発話速度と、人の標準的な発話速度とを比較し、利用者の発話速度が標準的な発話速度未満である場合に、楽曲のテンポを下げる設定をします。
このようにすることで、利用者に負担をかけることなく、利用者の発話速度に応じた楽曲のテンポ設定を高精度に行うことができます。
特許第6821747号 株式会社第一興商
出願日:2019年6月28日 登録日:2021年1月8日
利用者の発話速度に応じた楽曲のテンポ設定を利用者に大きな負担をかけることなく高精度に行うことができるカラオケ装置を提供する。
【請求項1】
利用者の発話速度を取得する発話速度取得部と、
人間の標準的な発話速度である基準発話速度を記憶する記憶部と、
前記発話速度取得部により取得された前記利用者の発話速度と前記記憶部に記憶された前記基準発話速度とを比較する発話速度比較部と、
前記発話速度比較部による比較結果に基づき、前記発話速度取得部により取得された前記利用者の発話速度が前記基準発話速度未満である場合には楽曲のテンポを下げるテンポ設定部とを備えていることを特徴とするカラオケ装置。
今日のみどころ
カラオケのテンポを適切に設定するという発明です。みんながよく利用するカラオケに関するものなのでとてもイメージしやすいですね。
請求項の記載が上手で、無駄な記載がなく、広い権利範囲を確保できていると思います。勉強になります。