今回は、電子レシートシステムに関するを紹介します。今日も一緒に勉強しましょう。
従来、電子レシートシステムで個人情報が漏洩するかもしれないという問題があります。
本発明では、コード(具体例は2次元コード)と電子レシート情報を紐づけて管理します。これにより、電子レシート情報が個人情報に紐づけられて管理される必要がなくなる効果があります。
電子レシートシステムで個人情報が漏洩するかもしれない
飲食店や小売店で、紙のレシートの代わりに、電子レシートの利用が進んでいます。
電子レシートは、レシートの情報をスマートフォンなどでデータで取得して閲覧可能とする機能です。
従来の電子レシートのシステムでは、レシート情報が蓄積されたサーバへの攻撃などにより個人情報が漏洩するという問題があります。
コードと電子レシート情報を紐づけて管理
この発明のシステム(電子レシートシステム)は、個人情報の漏洩を防止することができます。
電子レシートシステムは、コード発行サーバと、POS端末と、レシート管理サーバとで構成されます。
コード発行サーバは、電子レシートを利用するために必要なコード(具体例は二次元コード)を発行して携帯端末(スマートフォン)に送信します。携帯端末は、コードを受信して表示します。
POS端末は、携帯端末が表示しているコードを読み取って、コード発行サーバが発行したものであることを確認したら、コードとレシート情報をレシート管理サーバに送信します。
レシート管理サーバは、送信されたコードとレシート情報を保存しておき、携帯端末からコードを受信すると、レシート情報を携帯端末に送信します。
このようにすることで、レシート管理サーバ上にあるレシート情報は、個人情報と紐づけられたレシート情報が
このようにすることで、レシート管理サーバ上には、個人情報と紐づけられていないレシート情報がある状態とすることができ、仮にレシート管理サーバで情報漏洩があっても、個人情報と紐づいたレシート情報が漏洩してしまうことを回避することができます。
特許第6813207号 NECプラットフォームズ株式会社
出願日:2019年12月2日 登録日:2020年12月21日
個人情報の漏洩を防止し、レシート情報を消費者に直接受け渡し可能とする電子レシートシステム、電子レシート処理方法及びプログラムを提供する。
【請求項1】
消費者が所有する携帯端末からの要求に応じて、コードを発行して該携帯端末に送信するコード発行サーバと、
電子レシート発行対象の取引処理を実行するときに、前記携帯端末の画面に表示された前記コードを読み取り、該コードを前記コード発行サーバに送信して照会し、該コードが前記コード発行サーバにより発行されたコードであることを確認すると、前記コードと取引処理実行時に生成される電子レシート情報とを対応付けるPOS端末と、
前記POS端末から受信した、対応付けられた前記コードと前記電子レシート情報とを保存し、前記携帯端末が前記コードを送信すると、前記コードと対応付けられた前記電子レシート情報を前記携帯端末に送信する電子レシート管理サーバと、
を含む、
電子レシートシステム。
今日のみどころ
電子レシートシステムで個人情報の漏洩を防止する発明です。電子レシートのシステムというのは、あまり知りませんでしたが、すでに多くあって利用されているんですね。
特許ネタの検討をするときに、新しいサービスを想定してそこで起きる問題を具体的にイメージして、それを解決するように考えるというのも有効です。いいと思います