【本紹介】システム開発の契約書での著作権や特許の条項の参考になる本を紹介

 システム開発の契約書で、著作権や特許についての記載を入れる必要があるらしいけど、どのように書けばいいのかよくわからない。

 この記事では、システム開発の契約書での著作権や特許に関する記載をどのように書けばいいか、ということの参考になる書籍を紹介します。

 システム開発の契約書を作成する人、具体的には企業の法務担当者や弁護士などに参考になる情報です。



 ※特許の本の紹介。
 特許の申請(出願)をする技術者や研究者が知っておかないといけない特許の知識がわかりやすくまとめられている良著です。

システム開発での機密情報やプログラムの扱いを契約で規定

 企業が社内システムやサービス提供のためのシステムを作ることがあります。システムというのは、ほぼ、コンピュータ上で動くソフトウェアのことを意味しています。

 ※クラウド上で動くサーバのアプリや、スマホ上で動くアプリも、ソフトウェアでできています。

 企業がソフトウェアのシステムを作りたい場合、自社でつくるほか、システム開発会社に作ってもらうこともあります。システム会社にソフトウェアを作ってもらう場合、システム開発の契約を結びます。

 システム開発では、企業の機密情報を扱うこともあるし、いろいろなアイデアを実現するプログラムを扱うこともあります。このような機密情報やプログラムの扱いが、システム開発の契約で規定されます。

システム開発の契約書での著作権や特許の内容はなかなか難しい。

 一般的な契約書とちがって、システム開発の契約書では、著作権や特許などの知的財産に関する内容を規定する必要があります。

 具体的には、システム開発の際の機密情報の扱いや、ソフトウェアのプログラムの扱いに関連して、著作権法、不正競争防止法、特許法などに関連する内容を規定する必要があります。

 このような規定は、その関連する法律にのっとった記載にする必要があり、容易ではありません。

 このようなときに役に立つ書籍がこちら。

 システム開発における契約書の条項の具体例と、その条項の趣旨や説明がコンパクトに記載されています。

 ある程度、固い文章を読んだり書いたりするのに慣れている人なら、それほど抵抗なく、必要な記載を探していけると思います。

書籍「システム開発 受託契約の教科書」

 「システム開発 受託契約の教科書」では、まず、契約とは何かというような一般的な内容に触れたあとで、契約に関する基礎知識の概要説明があります。

 そして、契約書(ソフトウェア開発基本契約書)のサンプルを紹介しながら、条項ごとに、その条項が設けられている趣旨や、その条項の説明があります。

 書籍を購入した人には、契約書のサンプルを無料ダウンロードできる特典があります。契約書のサンプルの無料ダウンロードも、助かるポイントの1つです。

 むしろ、この特典のために書籍を購入してもいいくらいかも。

システム開発の契約書での著作権、不正競争防止法、特許権など十分な内容

 「システム開発 受託契約の教科書」では、知的財産に関する具体的な内容として、以下の内容が含まれています。

 著作権関連として、資料の提供・管理等(P.109)、納入したプログラムの扱い(P.112)、侵害の責任(P.117)等が含まれています。

 不正競争防止法関連として、秘密情報の取り扱い(P.110)が含まれています。

 特許関連として、共同で行った発明の実施、実施許諾、契約前からある特許の実施許諾(P.113)が含まれています。

契約書サンプルが含まれている書籍はあまりない

 「システム開発 受託契約の教科書」には、上記の通り、システム開発の契約書のサンプルと、その説明が含まれていて、契約書を作成したり修正したりするときに役に立つように作られています。

 システム開発の契約に関連して、このように契約書のサンプルが含まれている書籍は、他にはあまりないように思います。

 システム開発の契約書を作成したり修正したりしないといけないときに重宝する一冊です。必要な時に使えるように、準備しておくとよいと思います。

今日のみどころ

 システム開発の契約書の特許や著作権の条項についての情報をシェアしました。

 手っ取り早く契約書を作ってしまいたいという人は、書籍を入手して、ダウンロード特典の契約書サンプルを確認したうえで上手に利用していきましょう。