今回は、QRコード決済に関するを紹介します。今日も一緒に勉強しましょう。
従来、決済用の二次元コード(QRコード)が張り替えられると決済が不適切になる問題があります。
本発明では、支払者と店舗の位置情報が一致したら認証成功とします。支払者から店舗への支払い決済を適切にすることができます。
決済用の二次元コード(QRコード)が張り替えられると決済が不適切になる問題
現金を用いないで、バーコードや二次元バーコード(QRコード)を用いた決済方法があります。具体例として、メルペイ、PayPay(ペイペイ)、楽天ペイなどがあります。
このような決済方法では、店舗に設置されている媒体に印刷されている二次元コードが張り替えられたりする可能性があると指摘されています。
二次元コードが張り替えられると、適切な決済がなされないという問題があります。例えば、無関係の人に支払いを行ってしまたり、誤った額で決済をしてしまったりすることが起こり得ると考えられます。
支払者と店舗の位置情報が一致したら認証成功とする
この発明の情報処理方法では、位置情報を用いて決済を適切にすることができます。
まず、代金の支払いをするユーザ(第1ユーザ)から、第1ユーザの位置情報と、第1ユーザの端末によりとられたコードの情報とを受信します。
次に、第1ユーザの位置情報を用いて認証をします。このとき、コードの情報に対応付けられている位置情報を用います。具体例としては、第1ユーザの位置情報と、店舗の位置情報とが一致する(または近くにいる)ときに認証成功とします。
そして、店舗の事業者であるユーザ(第2ユーザ)にコードを発行し、第1ユーザから支払われた代金を第2ユーザに出金します。
このようにすることで、位置情報を用いて第1ユーザから第2ユーザへの決済を適切にすることができます。
なお、認証が失敗したときに店舗の事業者に通知するアイデアも実施例に記載されています。
ちなみに、第1実施形態の第3実施例の内容が請求項1に対応していると思います。
特許第6542454号 株式会社メルカリ
出願日:2018年10月11日 登録日:2019年6月21日
決済の安全性を向上させることができる技術を提供する。
【請求項1】
情報処理装置が、
店舗で提示されるコードを用いて代金の支払いを行う第1ユーザの第1情報処理端末から、前記第1ユーザの位置情報と、第1情報処理端末により取得された前記コードの情報とを受信する第1受信処理と、
前記第1ユーザの位置情報と、前記コードの情報に関連付けて記憶されている位置情報とに基づいて、前記コードの認証を行う処理と、
前記店舗で提示される第1コードを用いて支払われた代金を記憶する処理と、
前記店舗の事業者である第2ユーザの要求により前記第2ユーザに対して第2コードを発行すると、前記第1コードを用いて支払われた代金を前記第2ユーザに対して出金する処理と、を実行する情報処理方法。
今日のみどころ
QRコード決済などの二次元コード決済の安全性を向上させる発明です。店舗に設置されているQRコードが張り替えられているようなことを想定して、不適切な決済がなされないようにする技術です。
お金に関する技術ですから、いろいろな状況を想定してしっかり安全性を担保できるように技術開発をがんばってほしいですね。