【特許紹介】適度な力でゲストにタッチするアトラクションの特許発明(ユニバーサルシティスタジオズ)を紹介

 今回は、遊園地のアトラクションに関する発明を紹介します。今日も一緒に勉強しましょう。

 従来、遊園地のアトラクションがロボットのような印象を与えていて、もっとダイナミックでインタラクティブな体験をユーザに与えることが望まれています。

 この発明では、アトラクションが適度な力でゲストにタッチするようにアトラクションが制御されます。これにより、ユーザに、ダイナミックでインタラクティブな体験を与えることができます。



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遊園地のアトラクションがロボットのような印象を与えている

 遊園地にいろいろな乗物や展示物などの装置があります。ユニークにインタラクティブに動くものもあり、ユーザ体験を向上させています。

 現状、このような装置は、ユーザに、ロボットと相互作用しているような印象を与えています。

 より生きているような、ダイナミックでインタラクティブな体験をユーザに与える装置を提供することが望まれます。

アトラクションが適度な力でゲストにタッチするよう制御


 この発明のアトラクション(遊園地のアトラクション)は、内部に圧縮空気を入れ、その空気によって膨張したり収縮したりすることが可能になっているものです。

 アトラクションにはセンサが付けられていて、センサからの情報(フィードバック情報)を使って、アトラクションが接触している物体に加えている衝突力を計算します。

 そして、計算した衝突力が所定範囲内に維持されるように、アトラクションの膨張を制御します。これにより、適度な力で物体に衝突するようになります。

 上記の物体というのは、例えば、アトラクションのゲストが想定されています。アトラクションは、例えば、タコの形の風船みたいなもののようです。

 おそらく、タコの形の風船がふわふわしながら、ゲストに、適度な力でタッチするような感じになるのだと思います。

 このようにすることで、ユーザに、ダイナミックでインタラクティブな体験を与えることができます。

 特許第6683895号 ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
 出願日:2018年3月23日 登録日:2020年3月30日

【課題】
現在、より生きているような、ダイナミックでインタラクティブな体験を提供する相互作用的な構成要素の提供が望まれ得ることが認識されている。
【請求項1】
 膨張可能体の膨張を可能にする加圧流体の源に流動的に接続された前記膨張可能体を有する流体アクチュエータを備えるアトラクション機構と、
 前記膨張可能体の膨張を調整するように構成された1又は2以上の流体制御装置と、
 前記流体アクチュエータの状態特性を監視するように構成された1 又は2 以上のセンサと、
 前記1 又は2 以上の流体制御装置及び前記1又は2以上のセンサに通信可能に連結されたコントローラと、
 を備え、
 前記コントローラは、
 実行されたときに、
 前記流体アクチュエータが物体に影響を与えるため、前記1 又は2 以上のセンサからの少なくともフィードバックに基づいて、前記膨張可能体を制御可能に膨張させ、
 前記1又は2以上のセンサからの少なくともフィードバックに基づいて、前記物体に前記流体アクチュエータにより加えられる衝突力を計算し、
 前記衝突力が所定範囲内であるかを判定し、また、
 前記流体アクチュエータにより前記物体に加えられる前記衝突力を前記所定範囲内に維持するために、前記流体アクチュエータの1又は2以上のパラメータを調整するように、
前記膨張可能体の膨張を制御するように構成されている命令を含む、
 遊園地のアトラクション。

今日のみどころ

 遊園地のアトラクションの発明です。圧縮空気を出し入れすることで動くアトラクションで、ちょうどいい感じの強さでユーザにタッチしたりするのではないかと思います。

 図面はとてもかわいい感じでわかりやすいですが、明細書はなかなか読みにくいです。英語から翻訳したからだと思います。明細書を読む難易度としては高めです。