【特許紹介】ネイルの下地の誤検出を回避するネイルプリント装置の特許発明(カシオ)を紹介

 今回は、印刷によって爪にデザインを施すネイルプリント装置に関する発明を紹介します。今日も一緒に勉強しましょう。

 従来、ネイルプリント装置で白飛び領域を印刷領域(下地領域/ベースカラー)として誤検出してしまう問題があります。

 この発明では、ネイルプリント装置の一方の光源で白飛び領域として検出したら、他方の光源で下地かどうか判断します。これにより、誤検出を防止できます。

ネイルプリント装置で白飛び領域を印刷領域(下地領域/ベースカラー)として誤検出してしまう問題

 指の爪にデザイン(ネイルデザイン)を描画するネイルプリント装置があります。ネイルプリント装置は、透過性(透光性)があるインクを使用して印刷するので、印刷する前にベースカラーとなる白色インクを爪に塗布して下地を作っておく必要があります。

 一方、ネイルプリント装置は、ネイルデザインを印刷する対象になる爪を撮影した画像に基づいて、印刷する領域を検出します。

 白色インクを塗布した下地の領域を印刷領域として検出することにする場合、撮影時に照射される光の反射によって白く光る領域が、印刷領域として誤検出されるという問題があります。

一方の光源で白飛び領域として検出したら、他方の光源で下地かどうか判断


 この発明のネイルプリント装置では、異なる位置に設けられた2つの光源(第1光源、第2光源)を使って、下地の領域を正確に検出します。

 具体的には、第1光源によって光を爪に照射して得た画像の中に白飛び領域があるかどうかを判断します。

 そして、第1光源によって光を爪に照射して得た画像の中に白飛び領域があると判断した場合には、第2光源によって光を爪に照射して得た画像の中の上記白飛び領域と同じ位置に下地が映っているかどうかを判断します。

 これにより、第一光源を用いて撮影した画像で白飛び領域だと判断された領域が、下地であるのか、反射による白飛びであるのかを判断することができ、白飛びが下地と検出されることを回避できます

 特許第6652184号 カシオ計算機株式会社
 出願日:2018年12月21日 登録日:2020年1月27日

【課題】
下地形成領域を検出する際の誤検出をなくし、下地形成領域を正確に検出可能なネイルプリント装置、ネイルプリント装置の動作制御方法及びネイルプリント装置の動作制御プログラムを提供する。
【請求項1】
 照明用の光を照射する、互いに異なる位置に設けられた第1の光源及び第2の光源と、
 前記第1の光源及び前記第2の光源のいずれかから、爪先部と非爪先部とを有する爪を含む指に前記照明用の光を照射している状態で、前記爪を含む指を撮影した、前記爪を含む、複数の画素を有する画像を取得する画像取得部と、
 前記画像の前記爪の部分の前記複数の画素の各々の状態を解析する解析部と、
 を備え、
 前記解析部は、前記第1の光源から前記照明用の光を照射している状態で取得された第1の画像の前記複数の画素の中に、前記爪の表面で前記照明用の光が反射して光っている前記爪の領域に対応した画素である白飛び画素部とみなす画素があると判断した場合、前記第2の光源から前記照明用の光を照射している状態で取得された第2の画像の複数の画素のうち、前記爪先部に対応した爪先画素部を除く前記白飛び画素部の画素の位置と同じ位置の画素が、下地用のインクが塗布されている前記爪の領域に対応した画素である下地形成画素部であるか否かを判断することを特徴とするネイルプリント装置。

今日のみどころ

 ネイルを印刷(プリント)するネイルプリント装置の発明で、撮影画像に白飛びがあった場合でもネイル対象領域を正確に検出できます。

 気軽にネイルプリントができるネイルプリント装置にもたくさんの技術が入っています。勉強になります。