【特許紹介】リレーアタックを防止する特許発明(マツダ)を紹介/すべての電子キーの制御モードを同じに設定



 今回は、自動車のリレーアタック防止に関する特許発明を紹介します。今日も一緒に勉強しましょう。

 従来、複数の電子キーがある場合にリレーアタックを防止できないことがあるという問題があります。

 この発明では、複数の電子キーの内のマスターキーの制御モードを、車載器を介してスペアキーにも設定します。これにより、リレーアタックを有効に防止することができます。



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複数の電子キーがある場合にリレーアタックを防止できないことがある問題

 自動車のスマートキーレス機能が利用されています。例えば、ユーザは、電子キーを携帯してドアノブに触れるだけで、ドアを解錠することができます。

 スマートキーレス機能に対して、リレーアタックという攻撃手法があります。車載器と電子キーとの間での通信の電波を中継することで、電子キーをもたないユーザがドアを解錠することができてしまいます。

 リレーアタックに対する防御のためにユーザが電子キーの電波を停止させることができる技術があります。しかし、電子キーが複数あるときには、リレーアタックの防止が有効に機能しないことがあるという問題がありました。

マスターキーの制御モードをスペアキーにも設定


 この発明の電子キーシステムは、複数の電子キーと車載器とで構成されます。複数の電子キーのそれぞれは、通常モードか停止モードで動作します。

 複数の電子キーのうちの1つのキー「マスターキー」は、車載器から探索信号を受信すると、マスターキーの制御モード(通常モードまたは停止モード)を含めた制御モード情報を車載器に送信します。

 車載器は、マスターキーの制御モード情報を受け取って、その後に送信する探索信号にマスターキーの制御モードを含めます。

 複数の電子キーのうちの残りのキー「スペアーキー」は、マスターキーの制御モード情報を受け取って、自分(スペアキー)の制御モードとして設定します。

 これにより、マスターキーの制御モードと同じ制御モードを車載器を介してスペアキーにも設定することになります。マスターキーが停止モードに変化すれば、すべての電子キーが停止モードに変化します。

 これにより、リレーアタックを有効に防止することができます。

 特許第6253004号 マツダ株式会社
 出願日:2016年10月24日 登録日:2017年12月8日

【課題】
複数の電子キーが存在する場合におけるリレーアタック対策への移行操作を容易することができる電子キーシステムを提供する。
【請求項1】
 車両に搭載される車載機と、この車載機と無線通信可能である複数の電子キーと、を備え、通常モードでは、前記車載機と前記電子キーとの間で所定の無線通信処理が成立した場合に、前記車載機により所定の処理が実行されるように構成されており、停止モードでは、前記車載機により前記所定の処理が実行されないように構成されている、電子キーシステムであって、
 前記複数の電子キーは、マスターキーと1又は複数のスペアキーとを含み、前記車載機が所定時に送信するキー探索信号の受信に応答して存在応答信号を返信するように構成されており、
 少なくとも前記マスターキーは、前記キー探索信号の受信に応答して、前記存在応答信号に前記マスターキーの制御モードが前記停止モードと前記通常モードのいずれであるかを示す制御モード情報を含めて送信し、
 前記車載機は、前記マスターキーから受信した前記存在応答信号に含まれる前記制御モード情報に基づいて、前記キー探索信号に前記マスターキーの制御モードを示す共有制御モード情報を含めて送信し、
 前記スペアキーは、前記キー探索信号の受信に応答して、このキー探索信号に含まれる前記共有制御モード情報によって示される制御モードに前記スペアキーの制御モードを設定する、電子キーシステム。

今日のみどころ

 マスターキーの制御モードと同じ制御モードを、車載器を介してスペアキーにも設定することでリレーアタックを有効に防止する技術です。

 請求項が読みやすくてわかりやすいと思います。課題と請求項を読むだけで、アイデアの概要がわかります。言葉が多めではあると思いますが、余計な限定になってるわけではないと思うので、いいと思います。