【仕事うまくいかない】雑談で人間関係をうまくいかせるテクニック

 仕事上で知り合っている人といまひとつ打ち解けられないという悩みをもっているひとも多いと思います。

 私は特許関係の仕事をしている技術系サラリーマンですが、客先を訪問して打ち合わせをする機会も多いです。繰り返し会う機会があるお客さんでも、会うたびに仕事の話をするだけだと、いっこうに打ち解けられない感じがします。打ち解けられないと、なんとなく、仕事がしにくい、うまくいかない感じがすることもあります。
 同じ職場で働いているひとでも同じような感じです。

 この記事では、雑談を上手に使って人間関係をうまくいかせる。その結果、仕事も調子よく進む。そんな方向に一歩進めるテクニックを紹介します。

 雑談がニガテっていう状態からは抜けておきたいという人は、読んでみる価値ありです。



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仕事のなかの雑談で人間関係をうまくいかせるテクニック

 客先に訪問して打ち合わせが始まるまでの数分間、話すことがなくて沈黙してしまう。

 同じ職場で働いている上司、部下、同僚と2人になったときに話すことがなくて沈黙してしまう。

 そんなときに上手に雑談をすることができると、沈黙が解消するし、それどころか仲良くなっていい感じの人間関係を構築することができる。雑談にはそんなメリットがあります。

 この記事では、雑談を上手に使って人間関係をうまくいかせるテクニックを紹介します。

雑談が苦手な状態からは抜けておきたいよね

 世の中にはいろいろな仕事があります。他の人と話をしなくても進められる仕事も多いです。

 パソコンを使ったデスクワークの仕事で、しかも、業務の無駄を省く工夫を進めていると、他の人とかかわらないで仕事が完結してしまうことも多いのでは。

 むしろ他の人と話をしないほうが集中できてよい。話しかけられると仕事が進まなくて困るから、話しかけないでほしい。人間関係はめんどくさいだけ。こういう考えもあるかもしれません。

 でも、こういう状態だと、損をする、または、得を逃してしまうこともかも。

 適度に話せる関係になっていると、少し言葉をかわすだけで気分転換して仕事が進んだり、一緒に楽しい時間をもつこともできたりするかもしれない。相手がいい話を運んできてくれるかもしれないです。

 少なくとも、適度な雑談をするスキルは身に付けておきたいですよね。雑談がニガテっていう状態からは抜けておきたいですよね。

本紹介『超一流の雑談力

 今回は、『超一流の雑談力』の書籍の内容を参照しながら、仕事のなかでの雑談を上手にするテクニックを紹介します。

 雑談を上手に活用することによって、自分に対する印象や評価ががらっとかわり(P.4)、好印象を抱かせ(P.5)、人間関係の距離を一気に縮めることに役立ちます(P.96)。

上手な雑談で人間関係の距離を縮めるテクニック

 上手な雑談を使って人間関係の距離を縮めるテクニックを紹介します。具体的には、この3つのことをこの順で進めることで、人間関係の距離を縮めることができます。

 1.観察
 2.質問
 3.展開

 以下で詳細に説明します。

1.観察:話す相手の特徴や持ち物の観察

 まず最初に話す相手の特徴や持ち物の観察をします。

 観察とはいっても、ぱっと見、外見でわかる相手の良いところを探す感じでいいと思います。あくまで例ですが、このような感じ。

  • 服装が整っている。靴が手入れされている。
  • 腕時計、指輪、メガネ、アクセサリをしている。特徴がある。
  • 持ち物(かばん、飲み物など)をもっている。特徴がある。
  • 髪型がよくセットされている。
  • 肌がきれい。声がきれい。

 その中でも、特に、他の人と違うところで、その人が意識してやっているだろうと思うこと、気に入っているだろうと思う物を見つけます。相手の「ひそかな自慢ポイント」を見つけます。(P.96)

 このとき、どちらかというと、購入して手に入れる物や、購入して手に入れた物からでてくる特徴を見つけるのがやりやすいと思います。反対に、その人自身の身体的な特徴は、ある程度仲良くなってからのほうがいいかなと思います。特に異性の場合は、身体的な特徴は注意が必要かも。

 ちなみに、特徴があるといってもその人が意識していないと思われる部分はできれば避けておきましょう。(ほかにないときは仕方がないかもしれないけれど)

 この観察は、相手に会った時点からできます。なので、最初にあたりさわりのない話題(P.52)、例えばその日の天気や、最近のニュースの話題などの話をしながら少しずつ観察していくのが良いと思います。

 相手のひそかな自慢ポイントを見つけたら、次にいきましょう。

2.質問:「何か特別なことをされているんですか?」

 観察によってひそかな自慢ポイントを見つけたら、そのことを話してもらえるような質問をします。

 そのときに使えるフレーズが以下のような言葉。相手の意外な一面が見えたり、相手がもっている価値観が分かる質問です(P.101)。

  • 「何か特別なことをされているんですか」(P.92)
  • 「特別な時計なんですか?」(P.104)
  • 「ご自分で選ばれたんですか?」(P.104)

 自慢ポイントは自分から自発的に話しにくいこともあるので、話し相手の方から、その自慢ポイントを話していいですよというサインを送っている感じになりますよね。

 これで自慢ポイントを話してもらいましょう。これでお互いに、相手を身近に感じるようになれる。ほどよい感じの人間関係になれます。

3.展開:会話を新しい展開へ

 ここまでで自慢ポイントを気持ちよく話していただいたら、新しい展開に持っていけると思います。

 これまでの話に登場した話題をもっと掘り下げるのもよいし、会話を少し広げていくのもよいと思います。

 このとき、時計のようなモノの話をしていくような場合には、モノそのものの話をするよりは、モノをもっている人(つまり相手)にフォーカスして、思いやストーリーを聞くと、人間関係の距離をより一層近くしていくことができます。(P.104)

 相手は、その物を大事にしている思いや、そのようにしている理由などのストーリーを話すことができる。ふだんそのようなことがなければ、より一層、自分との距離感を小さく感じてくれると思います。

 会話を広げていくときに、自分の聞きたいことに引っ張っていくことができれば一番よいですが、相手に違和感を与えることがないように注意したいところです。警戒されてしまうと、せっかくいい感じになった人間関係が遠のいてしまいます。

雑談をしながら人間関係の距離を縮めるとビジネスに役立つ

 雑談をすることで人と話しているときのきまずい沈黙を回避するという効果があります。

 雑談にはそれ以上の効果もあります。このように雑談をしながら人間関係の距離を縮めることによって信用できる人物だと認められると、ビジネスに大きく役立つこともあります(P.140)。

 ここでいうビジネスというのは、会社同士の商談の場合もあれば、実際に仕事をする担当者同士の関係の場合もあります。

 こうやって雑談をビジネスに積極的に役立てることができるととてもよいですね。

おまけ:雑談を使って相手にギブできるものや相手がギブしてくれるものを知る

 ビジネス上の雑談の効能については、上記の本以外にもいろいろな本で紹介されています。

 例えば、本『ゼロから“イチ"を生み出せる! がんばらない働き方』では、雑談は、気持ちを通わせ、相手に親しみを感じさせる(P.162)という狙いがあると述べられています。

 そのうえで、ほんの数十秒の会話でも、自分が相手にギブできるものや相手が自分にギブしてくれるものがわかる(P.162)。また、雑談を通じて、目の前にない新しい情報を引っ張りだすことができるという効果も紹介されています(P.163)。

 仕事における雑談の効果は大きいです!

今日のみどころ

 雑談で人間関係をうまくいかせるテクニックを紹介しました。

 人間関係に悩んで仕事がうまくいかないと思う人は、雑談によって人間関係の距離を縮めるのが良いと思います。

 以下、本記事で紹介した本を紹介します。

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安田 正 (著) 文響社 (2015/5/22)

ピョートル・フェリクス・グジバチ (著) 青春出版社 (2019/1/10)