夫(旦那)や彼氏の考え方がおかしい。嫁(妻)や彼女の考え方がおかしい。
ひとと話していると、相手の考え方がおかしいと思うことがあったり、反対に、考え方がおかしいと相手から言われたりすることもあります。
自分の想定範囲を広くすることができれば、「相手の考え方がおかしい」と思うことを減らせるはず。
私は以前、企業の研究開発職のエンジニアで、グループでプロジェクトを進めたり、ディスカッションをしたりする中で、どうやったら相手と自分とがお互いに理解できるんだろうかとずっと考えていました。そんな中で、自分の許容範囲に問題があるのかなと気づいて、少し工夫をすることで楽になったことがあります。
今回は、私が気づいて工夫したことと、そのときに出会った、私の想定範囲をはるかに超えた事例をシェアします。
相手の考え方がおかしいと思うことを減らすには
みんないろいろなことを考えています。でも脳の中でどういうふうに情報が作られているかはいまひとつよくわかっていないのが現状です。
脳の中でどういう風に情報が作られているかはいまひとつよくわかっていないけど、だいたいみんな同じように考えていると思っているところがありますよね。
子供のころから学校でだいたい同じような流れで物事を教わるし、だいたい同じような考え(と思われる)人に囲まれて育つので、だいたいそんな感じになっていくからだと思います。
そんな中、相手の考え方がおかしいと思うことがあったり、反対に、考え方がおかしいと相手から言われたりすることもあります。
考え方がおかしいのは病気?
考え方がおかしいのは病気か?と思うこともあります。自分にとっても。相手にとっても。
でもたいていの場合、病気ではないと思われます。仮に病気だとしても、相手の考え方がおかしいということには変わりはないですね。
なので、特に相手に対して「あなたは病気だ」ということはいっちゃいけないですね。
自分の想定範囲を超えると「おかしい」と思う
相手の考え方がおかしいと思うのは、自分が正しいと想定する範囲、自分が許容できる範囲から相手が外れた時だと思います。このような場合に、「相手の考え方がおかしい」という思いを抱くと思います。
このような思いを抱くことを減らしていけたら、自分も楽だし、相手に嫌な思いをさせることもなくしていけるはず。自分の想定した範囲、自分が許容できる範囲を広くすることができれば、「相手の考え方がおかしい」と思うことを減らせるはず。
許容範囲を広くするには、その範囲を超えた実例を見るのがよいです。ちょっとくらい範囲からはずれることが小さなことに思えてくるからです。
その範囲を広くできる助けになる事例を紹介します。
数字が風景に見える人を紹介:ダニエル・タメット氏
人間の考え、身体の動きなどはすべて脳で生み出されているはずですが、脳のしくみはあまりよくわかっていないのが現状。
なので、脳の動きのひとつの具体例として、数字のとらえ方について説明します。
世の中には数字が風景に見える人がいます。ダニエル・タメットという人です。
ダニエル・タメット氏は数字が形や風景に見える
ダニエル・タメット氏がみる「37」と「89」はこれです(謎)。
このような形を使って計算をすることもできて、「53x131=6943」という数式がこのようになされるとのこと。「53」の形と、「131」の形の間にできた形が「6943」となるようです(謎すぎ)。
円周率πも形として見えるようで、これを用いて円周率πを2万桁以上覚えて暗証した記録をもっています。
私の想定範囲を完全に超えてました。
言葉に色や形が伴って見える
ladder(はしご)は青く輝く
jardin(フランス語で「庭」)は、ぼんやりした黄色
hnugginn(アイスランド語で「悲しみ」)は、白地に小さな青い水玉模様がたくさんついている
そのほかにも言語能力もすさまじく、習得がとても難しいといわれているアイスランド語を1週間で習得するなどの記録も残しています。
ダニエル・タメット氏で、サヴァン症候群とアスペルガー症候群という脳の障害をもっているのですが、一方、記憶などに超人的な才能を発揮しています。
自伝が出版されています。上で紹介した数字の形のことや、言葉に色や形が伴って見えることも掲載されています。
動画で見たい人はTEDのプレゼンを見てください。とても興味深いです。英語ですが日本語字幕を出すこともできます。
Daniel Tammet: Different ways of knowing ダニエル・タメット : 異なる認識の仕方
ダニエル・タメットには言語・数値・視覚的な共感覚能力があります。つまり、彼の言葉・数字・色彩に対する知覚は、完全に違った形で世界を感じて理解する組み合わせなのです。「ぼくには数字が風景に見える」の著者であるタメットが自分の絵や言語に対する思いを語り、その並外れた意識を垣間見せます。
ダニエル・タメット氏は、私が想定する範囲を、大きく、大きく外れています。このようなことがあると、身近な人に少しくらいおかしな感じがしても、大して気にならなくなりますよ。
あなたの想定範囲内でしょうか?
想定範囲を超えた人は身近にもいる
ここで紹介したダニエル・タメット氏の例は、かなり特殊な例です。
でも、あなたの身近にも、自分と違う能力をもっているという人はいませんか?
私は、いまの職場の同僚に、目で見た内容を写真をとるような感じでそのまま覚えることができる人がいます。(おそらくカメラアイといわれる能力だと思います。)その人は、見たものを写真のように記憶していて、あとで視界にその写真を重ねてなぞることによって絵を再現することもできるらしいです。
さらにその人は、味覚にもすぐれていて、ジュースを飲んだときそのジュースに入っている甘味料を当てる、というか、検出する能力ももっています。
ダニエル・タメット氏までいかないですが、自分の想定範囲を超えていると思います。自分が努力しても到達できないとこに行っている。
自分の「範囲」を広くする方法
相手に対して自分の想定した範囲、自分が許容できる範囲を広くするには、その範囲を超えた実例を見ることです。身近にそのような人がいない場合には、例として上記のダニエル・タメット氏のプレゼンテーションをみたり、自伝を読んだりしてみるのが良いと思います。
自分が想定している範囲を超えた実例を目の当たりにすることができます。このような工夫によって、自分の想定範囲が少し広がります。
さらにいろいろな実例を見ることによって広げていきましょう。
そうすれば、「相手の考え方がおかしい」という思いを抱くことを減らすことができ、他の人から「許容範囲が広い人」という印象を持たれるようになります。人としての魅力も増大しますよ。
今日のみどころ
「許容範囲が広い人」になると、「相手の考え方がおかしい」と思うことを減らせるだけでなく、人として魅力が増大しますよ。
ダニエル・タメット氏の自伝は、自分の想定範囲を広げてくれる一冊です。私は、ダニエルタメット氏が実際にどのような言葉を使ったのかも知りたくで原著(英語)も購入しました。一読の価値ありです。みなさまもぜひどうぞ。
原著(英語)はこちら。こちらも一読の価値ありです。英語の勉強にもなりますよ。