スマホのマルチタッチで車載ディスプレイを操作できる特許発明 トヨタ

図3

 従来、スマホで車載ディスプレイを操作するのに煩雑な操作が必要であるという問題がありました。

 この発明では、スマホをタッチパッドとして利用して車載ディスプレイを操作します。これにより、煩雑な操作をすることなく、スマホによって車載ディスプレイを操作できます。

 特許第6172153号 トヨタ自動車株式会社
 出願日:2012年9月12日 登録日:2017年7月14日



 ※特許の本の紹介。
 特許の申請(出願)をする技術者や研究者が知っておかないといけない特許の知識がわかりやすくまとめられている良著です。

スマホで車載ディスプレイを操作するのに煩雑な操作が必要

 従来、車載装置とスマホのような携帯電話を近距離無線通信で接続して、スマホで車載装置を操作する技術があります。

 この技術では、スマホを車載ディスプレイのポインティングデバイス(操作用デバイス)として使います。スマホで車載ディスプレイの表示画面を撮影し、その表示画像の車載ディスプレイ上での位置を判定します。

 しかし、この方法では、操作者がスマホを手で持って操作しなければならないなど、煩雑な操作が必要です。

スマホをタッチパッドとして利用して車載ディスプレイを操作

図5

図6

 この発明の携帯端末装置(スマホ)は、車載ディスプレイを操作するためのタッチパッドとして機能します。複数の指の接触を検知して、複数の操作点を検知できるものです。

 そして、スマホに対する入力の操作点の数の違いによって、操作の対象を決定します。また、操作点の移動方向によって、操作の対象の表示位置を変更します。

 例えば、操作点が1個の場合には、操作対象は、車載ディスプレイ上のカーソルです。操作点を移動させると、カーソルが移動します。

 操作点が2個の場合には、操作対象は、車載ディスプレイの画像です。操作点を移動させると、画像がスクロールします。

 操作点が3個の場合には、操作対象は、車載ディスプレイ上のウィジェット画面です。また、操作点を移動させると、ウィジェットの画像の切り替えなどが行われます。

 このように、煩雑な操作をすることなく、スマホをタッチパッドとして用いて、車載ディスプレイを操作することができます。

【課題】
車載ディスプレイに表示される操作対象をより容易に操作できる携帯端末装置、携帯端末装置と連携する車載装置、及び、携帯端末装置と車載装置とを連携させる車載システムを提供する。
【請求項1】
 表示装置及び前記表示装置上に配置されたタッチパネルを備える携帯端末装置であって、
 車室内の所定位置に置かれた場合に、前記タッチパネルに対する操作入力の受け付けを可能にし、前記タッチパネルを、車載装置によって車載ディスプレイの一部に表示される操作対象の表示を変化させる操作入力に用いる、該車載装置の操作入力装置としてのタッチパッドとして機能させ、且つ、前記表示装置の画面表示を中断する制御装置を有し、
 前記タッチパネルは、前記車載ディスプレイに関して、マルチタッチ式のタッチパッドとして機能し、
 前記制御装置は、前記タッチパネルに対して行われる操作入力の操作点の数に応じて前記操作対象を変え、且つ、前記操作点の移動方向に応じて前記操作対象の表示位置を変える、
 携帯端末装置。

今日のみどころ

 いろいろなタイプの車載ディスプレイが車内のいろいろな場所に取り付けられるようになってきています。また、スマホが普及しています。直接タッチすることができない位置にあるディスプレイをスマホで操作出来たら便利ですよね。

 この発明の方法は、フロントガラスに映像を映し出すヘッドアップディスプレイにも適用できますね。ヘッドアップディスプレイは、そもそもタッチする対象となる画面がはっきりしないものですが。そんなものでもスマホで操作できるようになるので便利です。どんどん発想が広がってしまいます。すばらしい。