今回は、車両の自動運転(自動バレーパーキング)に関する発明を紹介します。今日も一緒に勉強しましょう。
従来、自動バレーパーキングで乗員が乗車するときに全てのドアを開けるとセキュリティ上問題があります。
この発明では、自動バレーパーキングで駐車前に乗員が着座していた位置のドアを開けます。これにより、自動バレーバーキングで車両が乗車位置に移動してドアを開ける際の乗員の利便性とセキュリティ向上とを両立することができます。
自動バレーパーキングで乗員が乗車するときに全てのドアを開けるとセキュリティ上問題
バレーパーキングを自動化する自動バレーパーキング機能があります。自動バレーパーキングは、ホテルなどのバレーパーキングのシステムを、車両の自動運転の機能を使って行う機能です。
自動バレーパーキングでは、運転者が降車したあと、車両が自動運転で駐車スペースに移動し、その後、運転者から呼び出されたときに乗車位置まで自動運転で移動します。
車両が乗車位置まで移動したとき、仮にすべてのドアを開けるとするとセキュリティ上望ましくないという問題があります。
自動バレーパーキングで駐車前に乗員が着座していた位置のドアを開ける
この発明のドア制御装置は、自動バレーバーキングで車両が乗車位置に移動してドアを開ける際の乗員の利便性とセキュリティ向上とを両立することができます。
ドア制御装置は、車両の座席のうち、駐車前に乗員が着座していた位置を検出します。この検出は、例えば座席に埋め込まれた感圧センサを用いて行います。
そして、駐車前に乗員が着座していた位置に基づいて開けるドアを決定し、そのドアを開ける制御をします。
このようにすることで、乗員の利便性とセキュリティ向上とを両立することができます。
特許第6629810号 株式会社SUBARU
出願日:2017年10月6日 登録日:2019年12月13日
車両におけるドアの開制御について、乗員の利便性向上とセキュリティ向上との両立を図ることを目的とする。
【請求項1】
座席とドアを複数有する車両におけるドア制御装置であって、
前記ドアを少なくとも開駆動するドア駆動部と、
乗員が着座していた前記座席の位置を表す着座位置情報を検出する着座位置検出部と、
前記着座位置検出部が検出した前記着座位置情報に基づいて開対象のドアを決定し、該決定したドアを前記ドア駆動部により開駆動させるドア制御部と、を備える
ドア制御装置。
今日のみどころ
自動バレーパーキングで運転手が乗車するときに開けるドアをどれにするかを決めることがポイントです。
前提となっている状況が、けっこう珍しい感じがするので、特許もとりやすかったのかもしれません。
請求項1の限定が少なくて、広い権利範囲を確保できていると思います。使われている言葉も平易なもので、とてもわかりやすいです。