仕事や勉強の効率化については、すでにたくさんのアイデアが本やウェブサイトで紹介されています。自分の仕事や勉強の効率化に取り入れている人も多いと思います。
そこで「音声ファイル」(音声を録音した電子ファイル)を活用する方法もよく紹介されていますが、なんとなくやりにくいと思う人もいるのでは。
私は、通信系のメーカの研究開発職から特許事務所に転職して8年くらいになりますが、転職してから音声ファイルを活用するようになって、以前より効率がよくなった、成果がでるようになったと思うこともあります。
この記事では、以下のような音声ファイルの使いどころと、音声ファイルを扱うためのツールの紹介などをします。
2.授業や講義の記録として使う
3.思いついたアイデアのメモに使う
4.覚えるのに使う
この記事を読むと、音声ファイルを使って仕事や勉強の効率を上げることに役立つ情報が得られます。
音声ファイルの使いどころ1.ミーディングの音声メモに使う
仕事をしていると、ミーティング、会議、打ち合わせなど、話を忘れてはいけないイベントがいろいろとあります。
パソコンで文字を打ち込んでメモをとったり、紙に手書きでメモをとったりするのが手軽ですが、ボイスレコーダで音声を録音しておくのも併用するのがいいです。
私の場合、手書きのメモはよく使います。直感的な図が書きやすいメリットがあります。でも遅い。話を聞きながらメモをとると、遅くて話についていけないことがあります。
パソコンでメモをとることもあります。ただパソコンのメモだと図が書きにくくて表現力がいまひとつなのであまりやりません。
そこで、手書きとともに音声を録音して音声ファイルとして保存しておくのが便利です。大事なところをあとで聞き返すことができる安心感があると、会議中の話に集中できます。
音声ファイルのメモを作っておくアイデア
あとで繰り返し使うことになる音声ファイルの場合は、音声ファイルの先頭から何分何秒の時点でどんな話が含まれているかを箇条書きのようにまとめたメモを作っておくとよいかもしれません。
音声ファイルは、録音されている内容を検索するのが難しいので、聞き直したいところだけを聞き直すためにこのメモが役立ちます。
なお、議事録を作る係の人は、音声メモを参考に議事録を作るのがよいと思いますが、ただ、議事録は必要以上に細かく書いても効率が悪いといわれています。ほどほどにしましょう。
音声ファイルの使いどころ2.授業や講義の記録として使う
勉強のために授業や講義を受けます。英会話レッスンを受けるときには、英語で発話をします。
この場合も録音してあとで聞き返すのが便利。授業や講義の場合は、上記のミーティングの場合と同じようなメリットがあります。
あと、英会話の場合、そのレッスンのときに講師が言ったことを正確に聞き取れなかった場合に、レッスンのあとでよく聞いて復習する、自分の発話の内容が正確だったかどうかを復習するという使い方もできます。
音声ファイルの先頭からの時間をメモっておくと便利なのは、上記ミーティングの場合と同様です。
なお、英会話の場合、マンツーマンの場合は相手に録音の許可を得るほうが安全かもしれません。一度やったことがありますが、講師が不信感をもってしまう場合があるからです。オンライン英会話の場合、相手に見えなければ問題ないと思います。
音声ファイルの使いどころ3.思いついたアイデアのメモに使う
技術開発の仕事をしていたときには、新しい技術のアイデアだしをよくやっていました。仕事の時間以外、電車や車で移動中のとき、家でくつろいでいるとき、トイレに入っているときにもぼやっとアイデアのことが頭によぎったりします。
こんなアイデアが、その後に大きく育つアイデアの最初の「芽」だったりします。こういうアイデアの芽のを拾っていくのが大きなアイデアを育てることにつながります。
そういうアイデアって、覚えておこうと思ってもすぐに忘れてしまうんです。紙とペンをもっていないとメモもできない。忘れてしまうのは非常にもったいないです。
そういうアイデアが浮かんだら音声ファイルにメモをする。スマホのボイスレコーダ機能を使えます。
アイデアの大事な部分の単語をつぶやいて録音しておくだけでも、忘れてしまうリスクを減らせます。つぶやいた行為自体が記憶に残って忘れないという効果もあります。
音声ファイルの使いどころ4.覚えるのに使う
学生も社会人も勉強をするとよいことがたくさんあります。勉強するときには物事を覚えないといけないときがあります。このときに音声ファイルを活用できます。
私がやる方法は、まず、音声ファイルを作成するために覚える内容を整理して、短めの文章にまとめて準備します。パソコン上でも紙でもよいです。一言一句覚えないといけない場合は、その文章を準備します。
次に、音声ファイルを作ります。準備した文章を自分で読み上げて、ボイスレコーダに録音するのが良いと思います。つまったら取り直しますが完璧につまりのない音声にする必要まではないです。何回かやって、わりとよい出来のものを選びます。
覚えるべき文章が大量の場合、自動読み上げソフトを使って読み上げるのもよいかもしれません。無料のものは、どうしても不自然な日本語になったりするのが難点です。過去に私が使ったのは以下のソフトです。
不自然な日本語は、慣れるとそんなに気にならないくなります。
録音ができたら、その後は、その音声ファイルを聞きながら一緒にしゃべる。これがなかなかいいです。自分ひとりで読んでいると、読み飛ばしてしまったり、途中で考え事をして止まってしまうことがありますが、音声ファイルと一緒にしゃべるとそういうことがなくなります。
内容を覚えたら、紙を見ないでもできるようになります。
以前は物事を覚えるときに、書くことが多かったのですが、どうしても時間がかかってしまう欠点があります。音声ファイルを使うと、インプットとアウトプットを早く繰り返すことができて効率が良いです。
音声ファイルの欠点
なお、音声ファイルには良い点だけでなく、不便な点もあります。
例えば、手書きのメモは目で見ればわかるのに対して、音声ファイルは、ボイスレコーダやPCで再生しないと内容がわからないという不便さがあります。
人によっては、気軽に他の人に渡すことができないこともあると思います。自分の声が含まれているし、途中でつっかえたりしているときもあります。まあ、自分の勉強だけに使うとわりきって使うのが良いと思います。
音声ファイルを使うときにはこんな欠点があることを認識しながら、便利な面だけうまく使うのがよいですね。私も手書きと併用しているのですが、そのためです。
音声ファイルを扱うツール
音声ファイルを作ったり、再生したりするのに便利なツールを以下で紹介します。
録音はボイスレコーダ専用機でもできるしスマホでもできる
音声ファイルを作るには録音が必要。ボイスレコーダを使うのが音質的にもよいと思いますが、とっさに必要になったときには、スマホのボイスレコーダ機能を使うのがおすすめです。
ここ数年のスマホだったら、けっこうきれいに音声を拾ってくれるのでスマホのボイスレコーダでも十分ということもあると思います。
一方、ボイスレコーダの専用機には、スマホより、より録音に適したハードウェアが備わっています。録音専用の記憶領域もあります。そのため、使用頻度が高い人、スマホのボイスレコーダ機能では足りない人はボイスレコーダの製品を購入するのがお勧めです。
私は、仕事では、ボイスレコーダ専用機を使っています(参考にリンクを張ってます)。プライベートというか、仕事以外の勉強などのときはスマホのボイスレコーダ機能を使っています。
音声ファイルのm4aからmp3への変換
スマホで録音すると「m4a」という形式の音声ファイルになります。スマホでとっさに録音するとこうなります。ただ、この形式は比較的新しいので、ツールがあまり充実していない印象です。
一方、音声ファイルでメジャーなのは「mp3」(エムピースリー)という形式です。mp3の方がツールが豊富にあって、音声ファイルの使い道が広がります。
再生ソフトがmp3ファイルに対応していれば、例えば、音声ファイルに雑音が含まれていたとしても雑音を低減して再生することもできます。また、編集ソフトがmp3ファイルに対応していれば、音声ファイルを複数に分割したり、無音部分を短くしたり、なくしたりという編集ができるメリットがあります。
m4aで作成されている音声ファイルは、mp3に変換することができます。パソコンにインストールする形態のものと、ウェブサイト上で実行できるものがあります。
パソコンにインストールする形態のものは、一般には効率的よく、短時間で処理が完了します。一方、ソフトのインストールによって、パソコンの動作に悪影響を及ぼす場合がありうるので注意が必要です。
私はパソコンの動作を軽く、安定して動くようにしておきたいので、ソフトウェアをインストールせずにウェブサイト上で変換しています。例えば以下のサイトがよいです。
同じような機能のサイトは他にもあるのですが、他のサイトだと、ファイルが途中で切れてしまったり、異常にファイルサイズが大きくなってしまったりということがありましたのでご注意。
なお、ウェブサイトは機密情報には使えません。会社の会議の内容を外部のウェブサイトに送信してしまうことになるからです。スマホで録音したオンライン英会話の音声ファイルを変換するのは、問題ないと思います。機密情報を扱う場合は、パソコンにインストールしたソフトを使いましょう。
音声ファイルからの文字おこしツール
音声ファイルを再生しながら、含まれている音声を聞き取るときに便利なツールがあります。Windows上で動作します。
10秒前に移動、10秒後に移動、再生、停止などの操作をキーボードで素早く簡単に入力できます。聞き逃した部分を繰り返し再生したり、聞く必要がない部分をとばしたりするのに便利です。
あと、スピードを上げたり下げたりの微調整もできるので、聞き取りにくいところをゆっくりにして聞いたり、早送りでざっと内容を把握したりという使い方もできます。簡易的なイコライザがついているので雑音ある程度消去しながら聞くことができます。便利。
今日のみどころ
音声ファイルを上手に使って仕事や勉強の効率をあげていきましょう!