【紹介】IT系の研究開発職(エンジニア)からの特許の仕事に転職した話

 最近は1つの会社に就職して勤め上げるという仕事の仕方がだいぶ崩れてきて、キャリアアップのため、会社が倒産するため、など、いろいろな理由で転職する人がいます。

 いま研究開発職(エンジニア)だけど転職するとすればどんな仕事があるんだろう。

 私は、IT系、ネットワーク機器の開発メーカの研究開発職だったのですが、関西から関東へ部門がまるごと引っ越すことになり、それをきっかけとして転職をしました。

 それまで転職についてはそれほど積極的に考えていなかったのですが、自分の身にふりかかってくると真面目に考えるもので、結構いろいろ考えたあげく、最終的に特許事務所に就職することとなりました。

 研究開発職からの転職について、私の経験を踏まえて紹介します。転職すると明らかに世界が広がりますよ。



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IT系企業の研究開発職エンジニアは最も上流の工程

 IT系企業の研究開発職(または研究職)は、メーカの中では最も上流の工程を担当する部門です。いろいろな考えがありますが、メーカの開発部門にいる人のステップアップの先に位置するのが研究職、研究部門だと思います。

 研究職は、一般に、いま製造販売している製品やサービスの将来の検討をしたり、新しく自社の製品やサービスになるものを先行的に作って試してみたりするのが仕事になるので、モノづくりが好きな人にとってはやりがいがある仕事といわれます。

 私の場合もだいたいそんな感じでした。

 私はIT系のメーカの研究開発部門に所属していて、自社の製品の改良などの検討のほか、大学や研究機関と共同研究をしたり、研究成果を国内や外国の学会で発表したりしていました。他のメンバーもいろいろで、国際的な標準化の会議に出席したりと、いろいろな活動をしている人がいました。

 勤務体系の自由度も高くて、とても良い環境でした。\(^o^)/

転職をする理由 キャリアアップ スキルアップ いろいろ

 ところで、最近は1つの会社に就職して勤め上げるという仕事の仕方がだいぶ崩れてきました。積極的に転職してキャリアアップやスキルアップを図るということもあるし、ずっと安泰だろうと考えていた会社が傾いたり、倒産したりして、やむをえず転職することもあります。

 また、仕事内容が思っていたのと違う、職場の雰囲気があわない、忙しすぎるなどの理由でも転職を考えますよね。

 私の場合、それまでは研究部門が関西にあったのですが、その部門がまるごと関東へ引っ越すことになりました。当時すでに結婚をして家族がいた私は、関西で家族で暮らしたいという希望がありました。

 この時点で、その仕事を続けることはあきらめることに。

 また、すぐに転職というのも難しいと思ったので、ひとまず関東へ単身赴任し、仕事しながら転職活動をすることにしたのでした。このとき33歳でした。

転職先の候補

 引っ越し後、すぐに転職活動を始めました。転職をすることはもう心に決めていたので、あまりためらわずに進めました。

 とはいえ、それまで具体的に考えたこともなかったので、まずどんな仕事をしたいか、ということと、どんな仕事ならできそうか、ということを検討しました。

同じ業種の研究開発職

 いまの仕事と同じ業種の研究職に移ることができれば、だいたい同じことを続けられる。という思いがまずありました。

 社内だけでなく、その業種である程度有名な人であれば、新しい会社でも頼りにされて研究をしていけるとは思うのですが、私はそんなに有名人でもない。それほど特別なスキルをもっているわけでもないのでなかなか難しいそうだなと。

 あと、上記の通り、研究開発職は、その会社の開発部門から上がりたいと思っている人がたくさんいると予想。そのような中で社外から来た人がうまくやっていけるのか、疑問がありました。

 仮に良いポジションになることができたとしても、人間関係がうまくいかないと大変ですし。他の人の協力を得られなければ状態では成果もうまく上げられないかもしれない。

 ということで、あまりポジティブな材料がなく、研究開発職は難しそうだという結論に。

ネットワークサービス系の会社への転職を検討、合格も、断念

 それまでがネットワーク機器のメーカだったことをいかして、ネットワークサービス系の会社への転職も検討。ネットワーク機器を接続してネットワーク構築ができるスキルは重宝されそうな感じがしました。

 順調に試験をクリアして社長面接もクリア。合格したのでした。

 しかしながら、できればモノづくりに何らかの形でかかわりたいという思いがやっぱりありました。

 その悩みを相談すべく、その会社で実際に働いている人と電話で話す機会をいただいたのですが、やっぱりちょっと違うかもなという気がしました。そしてまた、このとき並行して受けていた特許事務所のほうがうかったこともあり、辞退することに決定。

教諭(高校の物理の教師)への転職を検討、断念

 私は理科の教員免許をもっているので、教員採用試験に受かれば教諭になれる。

 ある程度専門性が高い方がよいので、高校の教諭とかできないものかと思って、教員採用試験を受験してみました。

 あまり準備をしていなかったわりには筆記試験はよくできて面接試験に進むことができました。面接試験で、面接官と1対1で話すタイプのものはまだよかったのですが、グループ討議の場ですでに講師として教壇に立っている人がいて、完敗しました。

 ということで断念。でもいままでの仕事とはだいぶ違う雰囲気を味わうことができて、よい社会勉強になりました。

特許事務所への転職を検討、合格!

 研究開発職のときに特許出願をしたことがありました。特許事務所の担当者の方が、私が書いた文章を手直ししてくれて、すごく整った文章に仕上げてくれたことがありました。

 技術を知っていて、かつ、文章力も必要。理系と文系の両方の力をあわせもっていて、両方つかって仕事をする。チャレンジングな感じですが、もし私にできるならやってみたい。

 モノづくりに特許の面からかかわることができるのが特許事務所だということもわかりました。

 あと、特許事務所に入る人は、転職で入るひとが多いということも知りました。それまで少し心配もあったので、これは朗報でした。

 一般的な転職サイトではあまり特許事務所の求人がなかったのですが、知財専門の転職サイトを使って特許事務所の入所に挑戦。

 1つ目に受けた特許事務所は不合格。2つ目に受けた特許事務所はめでたく合格しました。

 そしてめでたく、2つ目に受けた特許事務所にはいりました。このとき35歳でした。

10年もひとつの会社で働くと一般向けの言葉がない・・・

 1つ目の特許事務所を受けたとき思ったのが、10年も1つの会社で仕事をしていると、その会社での常識に慣れきってしまっていて、一般社会の人にうまく話ができないという反省点がありました。専門用語や業界用語、身内受けする社内用語が染みついてしまっていたりして、うまい言葉がでてこないんですね。

 もちろん、このようになるかもしれないことを知って、そうならないように意識していれば防げることだと思いますが、私はそういうふうにはできていませんでした。

 上記の反省点を意識して、2つ目の特許事務所を受けた時には、一般の人にわかるような言葉を準備しておいたのがよかったのかも。

転職活動は、転職活動のプロに助けてもらうのがおすすめ

 このような形で私は無事に転職をすることができました。

 上記のように自分ひとりでは、自分を客観的に見るのに限界があります。また、自分ひとりで調べられる情報は、業界全体のほんの一部だけ。しかも調べた情報が信頼できる情報かどうかもわからないです。

 転職を成功させるにはプロの力を借りるのがおすすめ。信頼できる情報をすでにもっていて適切な情報提供を受けられます。また、面接のための対策を教えてくれたり、面接を模擬した模擬面接をしてくれることもあります。

 特に仕事をしながらの転職活動は時間もないので、プロの助けは頼りになります。

 知財に特化した転職をするなら、知財専門の転職サイトがおすすめです。

今日のみどころ

 企業の研究開発職のエンジニアから特許事務所へ転職した私の経験を交えて、特許事務所への転職について紹介しました。
 転職すると、一つの会社にいたらわからなかったことがいろいろわかります。明らかに世界が広がりますよ。

 良い転職ができますように。その助けになれば幸いです。