いきなりステーキの肉マイレージの特許発明(ペッパーフードサービス)を紹介/ポイントを積算したマイレージが基準を超えるとクーポンを発行

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 今回は、人気のステーキ店「いきなりステーキ」の肉マイレージの特許発明を紹介します。

 従来、お店などでもらえるポイントを換金すると、減少しまい、長年の利用の誇りがもてないという問題があります。

 この発明では、ポイントを積算したマイレージが基準値を超えるとクーポンを発行します。マイレージは減少しないので、長年その店を利用している人は誇りに思うことができます。



 ※特許の本の紹介。
 特許の申請(出願)をする技術者や研究者が知っておかないといけない特許の知識がわかりやすくまとめられている良著です。

ポイントを換金すると減少して、長年の利用の誇りがもてない

 量販店、スーパーマーケット、飲食チェーン店などで、商品等を購入するとポイントが得られるサービスがあります。貯めたポイントは、商品の代金に充てられるなど、実質的に換金できます。

 貯めたポイントを実質的に換金すると、換金した分のポイントは減少してしまいます。そのため、例えば長年利用している店であっても、長い実績自体はポイントシステムには評価されないことになります。

 そのため、他人より頻繁にその店を利用していることなどを誇りたいと思う人にとっては、その望みがかなえられないという問題がありました。

ポイントを積算したマイレージが基準値を超えるとクーポンを発行

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 この発明では、顧客が商品を購入するとポイントが付与され、そのポイントを積算した「マイレージ」を管理します。

 そして、マイレージを基準値と比較して等級分けします。例えば、マイレージに2つの基準値を設けて3つの等級(レギュラー、ゴールド、プラチナ)に分けます。マイレージが増えて基準値を超えたときにクーポンが発行されるというしくみです。

 また、スマホのアプリの利用によって得られるバーチャルポイントというのもあって、バーチャルポイントが所定の量を超えたときにもクーポンが発行されます。

 マイレージは減少することなく、ずっと上昇するので、長年その店を利用している人は大量のマイレージをもつことになり、誇りをもつことができます。典型的なビジネスモデル特許といえると思います。

いきなりステーキの肉マイレージ

 この発明は、人気のステーキ店「いきなりステーキ」の肉マイレージの特許です。主な内容は、いわゆる「肉マイレージ」の技術と、スマホアプリを使うと付与されるバーチャルポイントの技術だと考えられます。

 先日(2018年8月18日)、実際にいきなりステーキのお店に行ったら、この特許を取得できたことの記念のキャンペーンをやってました。キャンペーンのポスターからは特許の内容までは分かりませんでしたが、特許をキャンペーンのネタにするのもじょうずな戦略ですね。

 特許第6301237号 株式会社ペッパーフードサービス
 出願日:2016年8月24日 登録日:2018年3月2日

【課題】
商品やサービスの購入量に応じて得られるポイントの積算量を顕在化させ、得られるサービスがポイントの積算量によって変わり、顧客側はポイントの積算量に応じた良質のサービスが受けられるとともに顕在化したポイントの積算量を誇ることができ、店側は収益アップに繋がる顧客管理システムを提案する。
【請求項1】
 顧客の情報が記録されている顧客情報データベースと、顧客を同定する情報が記録され顧客が携帯する顧客側カードと、顧客が所定の商品又はサービスを購入する際に、顧客側カードを読み取って顧客を同定すると共に顧客が購入した商品又はサービスに関する情報を上記顧客情報データベースに送信し、逆に上記顧客情報データベースから情報を受信する店側端末とを備えた顧客管理システムであって、
 関連するアプリが格納されているサーバを更に備えることと、
 上記顧客情報データベースに、上記関連アプリを管理するアプリ情報が格納されていることと、
 上記顧客情報データベースが、顧客の購入した商品又はサービスの量に対応する数値であるリアル・ポイントを積算した数値であるマイレージを顧客毎に記録することと、
 上記顧客情報データベースに、各顧客の顧客側携帯電話に情報を送るための個人情報が記録されていることと、
 上記関連アプリは、それを使用することによりバーチャル・ポイントが得られるものであることと、
 上記顧客情報データベースが、上記マイレージの値をN個(Nは少なくとも1以上の整数)の所定の基準値と比較し、その大小関係により顧客のマイレージをN+1のクラスに等級分けし、その等級分したクラスを顧客毎に記録することと、
 上記顧客情報データベースに、クラスに応じて予め設定されたサービス情報が記録されていることと、
 上記顧客情報データベースが、顧客のクラスに対応して顧客が受けられるサービス情報を上記顧客情報データベースに記録されている個人情報に基づき顧客側携帯電話に送信することと、
 上記顧客情報データベースが、上記バーチャル・ポイントが所定の量を越えたとき、また上記リアル・ポイントの積算量であるマイレージが所定の基準値を超えたときに、クーポンを発行することを特徴とする、顧客管理システム。

今日のみどころ

 人気のステーキ店「いきなりステーキ」の肉マイレージの特許です。ビジネスモデル特許に該当すると思います。

 このようなポイント制度で特許がとれてしまったのはちょっとおどろきです。スマホアプリの方のポイントのほうも合わせた発明になっていますが、それでもおどろきです。

 新しい事業を始めようとするとき、ちょっと無理かなと思っても特許出願してみるのもよい戦略だと思います。

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